見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

ニッカウヰスキー余市蒸溜所を見に行く

2014-10-22 22:36:10 | 行ったもの(美術館・見仏)
 NHKの朝ドラ「マッサン」が面白い。昨年の「あまちゃん」で朝ドラの楽しみを覚え(見るのは夜か週末だが)、「ごちそうさん」は完走し、「花子とアン」はあまり気に入らなくて半年休んでいたが、また視聴習慣が戻ってきた。どうも私はNHK大阪の制作作品のほうが趣味に合うようだ。

 ドラマの感想はいずれ書くとして、先週の土曜日、天気がよかったので、ニッカウイスキー、いやニッカウヰスキーの余市蒸溜所を見学に行ってきた。札幌からは鉄道で1時間ちょっと。ただし小樽から先の乗り継ぎは時間に1本くらいしかない。車窓からは、青い海と色とりどりの紅葉が同時に楽しめる。

 余市駅で降りると、駅前広場から見えるくらいの近距離に、余市蒸溜所がある。



 広い構内には、ウイスキーの製造工程に沿った見学コースが用意されている。まず大麦を乾燥させ、粉砕・糖化し、麦汁を取って、発酵させる。そして、蒸溜器(ポットスチル)で蒸留する。むかしながらの石炭直火蒸溜法を取っていて、ポットスチルの下の釜に石炭をくべる様子を見ることもできる。全て西洋風なのに、ポットスチルの首にしめ縄がかかっているのも面白かった。



 竹鶴政孝が事務所として使用した建物の室内。名前にちなんだのか、「鶴」の絵が多かった気がする。ドラマでは、あれが全て「亀」の絵になるのかしら。



 金色の傘を広げたような秋の樹の下に建つ、小さなイギリス風の一戸建ては旧研究室。「リタハウス(Lita House)」という看板がかかっている。内部は公開休止。その隣の旧竹鶴邸は、一部屋だけだが、靴を脱いで、上がってみることができた。



 創立時に建てられた第1号貯蔵庫では、ウイスキー樽の作り方や、ウイスキー熟成に果たす樽の役割を学ぶことができ、ウイスキー博物館も見どころ豊富。私は、こういう施設に入ると、何でも面白がってしまう性質なのである。ニッカの商標は「キング・オブ・ブレンダーズ」というのか。



 最後に試飲コーナーに行く。この日は、アップルワインと余市と鶴と、アップルジュースがいただけた。「甘いですよ」と言われたアップルワインが美味しくて、気に入った。いまはアサヒビールの弘前工場で造られているようだ。ボトルで欲しいぞ。

 工場見学なんて、1時間もかからないだろうと思っていたら、2時間近くを費やし、帰りの列車に乗るため、慌てて駅に引き返した。余市駅の売店で売っていた焼きたてアップルパイも美味しかったな。りんご大好きな私には幸せなミニ旅行だった。
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後鳥羽院に会いに/水無瀬神宮(大阪府三島郡島本町)

2014-10-22 20:54:01 | 行ったもの(美術館・見仏)
 水無瀬神宮(大阪府三島郡島本町)は、後鳥羽上皇によって営まれた水無瀬離宮址にある。配流先の隠岐で没した上皇の遺勅に基づき、仁治元年(1240)御影堂を建て、上皇を祀ったことに始まるとされている。丸谷才一さんの評論『後鳥羽院』を読んだのは、もう何十年も前なのに、ようやくここを訪ねることができた。

 最近、山田雄司さんの『怨霊とは何か』(中公新書、2014)で、『保元物語』の崇徳院怨霊像が創造された背景には、後鳥羽院の怨霊問題がある、という指摘を読んで、非常に納得できたので、あらためて水無瀬神宮を訪ねてみようと思っていた。

 そうしたら、秋の関西旅行をセットする段になり、もう京都市内の宿がどこも取れないので、しかたない、高槻のビジネスホテルにするかーと決めたとき、もしかして高槻って水無瀬神宮に近いのでは、と思い出した。こういうとき、私は神仏に「呼ばれている」感じがする。

 水無瀬神宮へは阪急京都線なら「水無瀬」駅下車、山崎方面に向かって、線路沿いに15分弱歩く。住宅街の中にこんもりした緑の森が見えてくると、そこが水無瀬神宮である。



 境内は開放的で、人の姿が多いなと思ったら、名水「離宮の水」をいただきに車で立ち寄る人たちだった。ポリタンクを2つも3つも抱えて、汲み出し口に並んでいる。私は、マスコットになりそうな、小さな和歌絵馬をいただいていくことにした。



 調べてみたら、鎌倉の鶴岡八幡宮の北奥(鶴岡文庫の後方)にも、後鳥羽院を祀った「今宮」があることが分かった。今度、行ってみよう。
コメント (2)
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