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地球に氷河期が訪れ、人類存続のための環境保護が科学への憎悪にまで至ってしまった時代。高度な科学技術は、地球軌道上の宇宙ステーションに孤立した人々のみが有しており、地球政府に敵視されていた。
その宇宙ステーションの宇宙船が墜落し、宇宙飛行士が地上に取り残された。
地球政府につかまったら命が危ない! 天翔ることから<天使>と呼ばれる宇宙飛行士を救うことができるのは、弾圧されながらも性凝りなくファンジン活動を続けるSFファンだけだった……。
SFファンって、実は素晴らしくって、人類のあるべき姿なんだ! やろうと思えば何でもできる! 未来を切り開くんだ!というSFオタク賛歌。おーい。
科学文明が崩壊した未来社会で、科学技術を守ろうとする人々と否定する人の対立の物語というのは、他にもあるのだけれど、その担い手が科学者だけではなくSFファンにも与えられているというのが特色。
とても面白いけれど、文庫でおよそ700ページというのは、使命感や人道主義より悪のりと個人の趣味の探求で暴走するSFファンの群像劇としては長すぎると思います。
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