付け焼き刃の覚え書き

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「新人賞の獲り方おしえます」 久美沙織

2008-06-16 | エッセー・人文・科学
 小説の書き方ではなく、あくまで「新人賞を獲るのに必要なノウハウを叩き込む」ための本。書評なんかを見ていると「こんな本を読んでも小説は書けない」「書くための基礎を教えてくれない」とかいうものを散見するけれど、当たり前です。タイトルを見ろっての。そんな読み取りもできない段階で読む資格はありません。
 実践形式の講座の内容を書籍化したもので、既に、最低限の技量がある人間のために、その先の実践的なテクニックを紹介する本なのです。

 自分としては、マクガフィン(物語の登場人物にとっては重要なものだが、観客や読者には説明がなかったり価値があるとは思えなかったりする「アイテム」のこと)の存在と、その重要性を明記してくれているだけでも購入した価値はありましたね。
 ぼくは文章の書き方は、高校時代の新聞部や大学時代のゼミで叩き込まれたもの。記事や論文ですから、あやふやな言葉の存在は許されません。だから、どうしても書く文章が説明過多だったり注釈だらけになってしまうのですね。
 文の目的によっては、省くのも重要。書く方の自己満足で読者を飽きさせるなという指摘は勉強になりますね。ケース・バイ・ケースということで。

【新人賞の獲り方おしえます】【久美沙織】
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