付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「昭和のロケット屋さん」 垣見恒男・林紀幸 ききて:あさりよしとお・笹本祐一・松浦晋也

2008-06-13 | エッセー・人文・科学
「東大卒なんか役に立たない」

 戦後日本で生まれ、発展していった固体燃料ロケットの歴史について、第一線の研究者、技術者だった2人が語ったトークショーの内容をまとめたもの。「ペンシルロケットはなぜあのサイズなのか」という質問への回答に含まれていた大嘘、仕事すればするほど会社が損する研究所などあれこれ。記録映像の収録されたDVDも付録で付いていて、お得な1冊。巻末にはインデックスもついているので、あとで必要な箇所だけ読み返すにも支障なし。
 キャッチコピーには「今だから語れる」とあるけれど、意外な真実ととんでもないエピソードの連続で、今だって語って活字にして良いのかと思う箇所も幾つか。
 読んでいて思わず肯いたのは、ロケットの組み立てには常に最新のマニュアルが用意されており、そこに記載されたチェックシート通りの作業をして、決められたクロスチェックをすればヒューマンエラーによる事故は起きない。でも事故は起きるってあたり。泣けちゃいますね。

【昭和のロケット屋さん】【垣見恒男】【林紀幸】【糸川】【ペンシルロケット】
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