付け焼き刃の覚え書き

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「赤い館の秘密」 A・A・ミルン

2010-10-03 | ミステリー・推理小説
 暑い夏の昼さがり、マーク・アブレットが従弟のマシュー・ケイリーらと共に住む「赤い館」を、オーストラリアからやってきたマークの粗暴な兄ロバートが15年ぶりに訪問した。だが、そのロバートは密室と化した事務室で射殺され、マークは行方不明となってしまう。
 館に滞在していたビル・ベヴリーとその友人アントニー・ギリンガムは、事件の謎を解こうと警察とは別に調査を進めていくのだが……。

 探偵役となるギリンガムはワトソン役のビル・べヴリーにホームズみたいだと称賛されると、自分はホームズみたいに階段の段数みたいなつまらないことまで記憶するようなムダなことはしないと反論します(ホームズの下宿の階段は17段)。自分には瞬間記憶能力があり、一度見たものはいつでも思い出すことができるのだから、もし階段の段数が捜査に必要ならそのときに思い出して数えればいいのだと。
 それって、そっちの方がムダな気がします。探偵よりスパイに向いた能力ではないでしょうか。ほら、ビング・クロスビーとボブ・ホープの『ミサイル珍道中』という映画にもラマ僧院の秘術が出てきたじゃありませんか……。
 
【赤い館の秘密】【A・A・ミルン】【しろうと探偵】【人間観察】
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