付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「偽物語(下)」 西尾維新

2010-10-11 | 日常の不思議・エブリデイ・マジック
「大雑把に言って、正義の敵は、別の正義だ」
 阿良々木暦の言葉。人間は生きているだけで誰かの敵になってしまうことがあるのだ。

 阿良々木家の次女にして中学2年の阿良々木月火が主人公の「つきひフェニックス」を収録。結局、「偽物語」というのは家族の話だったのだね。

 「栂の木二中のファイヤーシスターズ」として活躍してきた火憐と月火だが、前回で暦に「おまえたちの正義は偽物」と言われたことを月火はずっと考えていた。
 火憐の正義は純粋な目的だけれど、自分の正義は単なる趣味に過ぎない。もしかしたらファイヤーシスターズは解散するときに来ているのだろうか?……と。

 火憐の馬鹿さに拍車がかかってますが、阿良々木くんのダメダメな日常生活を背景に歪んだ兄妹愛の姿を描いてます。「好感度なんていらなねえよ。僕は最低の人間でいい」と、このカッコよさとダメダメさを同時に展開できてしまう阿良々木くんは本当にスゴイと思いました。
 嫁さん曰わく「変態でも人柄が良ければ許されるのよ」。

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コメント
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