
相手の気持ちになって考えること、最後まで手を抜かずきちんとやること、そんなことは座学からは学べません。
『高校生レストラン、行列の理由。』と同じくテレビ化に合わせて増刷がかかりましたが、こちらの方がより詳しいものとなってます。なにより著者自身の生まれ育ちから語られ、こういう育ちをして、こういう経験をしてきたからこそ、あそこにつながるんだと分かるものになっています。料理屋の息子として生まれ、剣道を続け自分の限界を悟ってしまった学生時代、辻調理師専門学校に入って学び、助手として採用され、『料理天国』では助手のリーダーを務めます。そして新たに調理科を設立することになった三重県の高校に招聘され……。
失敗したことも反省しながら、生徒を誉めて叱って育て、周囲に支えられて誕生したレストランの記録ですが、これを読むとテレビドラマ版って、どうでもいいとこばかり脚色して、思いっきり改変してるような気がします。
初代まごの店や料理教室などのカラー写真やレシピも多くて、嬉しいですね。
【高校生レストラン、本日も満席。】【村林新吾】【三重県立相可高校】【まごの店】【生徒のために何をすべきか】【玉子焼き】