付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「カエルの子は」 峰月皓

2011-12-16 | その他フィクション
 10代20代の頃は世界中を放浪していた芹沢晃だが、今は遊園地でカエルのケロ吉の着ぐるみをかぶって仕事をこなす日々で、いつの間にか30歳。
 そんなある日、見知らぬ子供が遊園地にやってきて、「父ちゃん!」と叫んだ。
 自分に子供がいるなんて寝耳に水だが、その少年は自分の父親はセリザワアキラだと言い張り、彼の若い頃の写真を持っていた……。

 子供は苦手なのに遊園地で働く独身貧乏男に、いきなり子供ができて右往左往する話。
 話としては面白かったけれど、元気な家出少年も、笑わない女上司の馨さんも、真面目な後輩も、結局、主人公の地に足のつかないところを肯定して終わるのに違和感。
 人と人の間に信頼のつながりができて、主人公の夢が肯定され、もう一度夢に向かって足を踏み出す勇気が与えられる……そこが作者の言いたいポイントなんだろうけれど、逆にそれで良いの!?と言いたくなるんですよね。みんなそんなに主人公にとって、都合の良い人間で良いの?と。

【カエルの子は】【峰月皓】【優】【メディアワークス文庫】【真冬の遊園地】【炎上】【ステージショー】【引き抜き】【シナリオ】
コメント
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