付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「創世の大工衆」 藍上ゆう

2012-09-10 | 日常の不思議・エブリデイ・マジック
 ファンタジー小説なんだけれど銃使いや鍛冶屋や料理人とかが主役とか、毛色の変わったものは一通り押さえようと心がけているのだけれど、そこで「大工」ときたら買わないわけにはいきません。

 獣人の国にただ一人の人間であり、奴隷工として暮らす少年・カナトの前に現れた少女シアは、伝説の大工衆デミウルゴスの一人だというのだが……。

 何年経っても壊れない完璧な建築物を魔法の大工道具を使って、あちらこちらで建てまくって結果的に大工という職業を潰してしまった大工衆。絡みづらいヒロインは置いておくとしても、設定としてもストーリーとしてもツッコミ処が多くて練り込み不足。話としてもうちょいなんとかなったんではないかなーと思いました。

【創世の大工衆(デミウルゴス)】【藍上ゆう】【ぴょん吉】【このライトノベルがすごい! 文庫】【建築ファンタジー】
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「ホテルオークラ 総料理長の美食帖」 根岸規雄

2012-09-10 | 食・料理
 ホテルオークラの総料理長だった著者が、オーナーが帝国ホテルに対抗してホテルを建設したいきさつから、時代ごとの食材仕入れの変遷、人材の育て方、皇族の方々やアメリカ大統領の饗応を担当したときの思い出まで、ホテルオークラ流とは何かを語った回想録。

「ホテルのサービスマンは、『マメ』じゃ駄目なんです、『コマメ』でないと」

 1960年代に修行のためにホテルオークラから欧州へ派遣された著者は、スイスが国として調理師訓練校で若い料理人を育て、それを各レストランに週何日か実習生として派遣するということをしているのを知り、現場を巻き込んだ育成システムの重要性を知ります。日本でやっと高校生レストランが評判になったくらいですから、まだまだなのかもしれません。

【ホテルオークラ 総料理長の美食帖】【根岸規雄】【新潮新書】【トナカイ】【西洋の模倣はいらない】【財閥解体】【アプランティ】【フレンチトースト】【ローストビーフ】【デクパージュ】
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