
双子の半妖精の言葉。
笈川かおるのイラストが見たさに買った『東京キングダム』の続編で、タレントショップが立ち並ぶ中での剣劇は笑い処かどうか迷うところ。民間人が死屍累々のありさまなのに、自衛隊も米軍も怪獣映画のやられ役以上の仕事ができない狂言役に終わっているのも、ポール・アンダースンの『天翔る十字軍』の逆バージョンではあるのだけれど残念。良いとこがなさ過ぎですね。
単なる中世レベルの異世界ではなく、過去の中世世界から来た敵……といいつつ、魔法や妖精が普通に出てきて説明も無いという点にも引っかかります。過去に魔法が普通に存在して、今は無いって間に何があった? どんな文化的弾圧があった? マナが枯渇したとか血が薄れたとか魔法使いは歴史の裏に隠れたとか、そんな話もないので「気になります!」。
ストーリー的には中途半端なところで終わって続刊も無し。そして、この作品が根底にあるものですから、『ゲート』で溜飲が下ったのです。
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