付け焼き刃の覚え書き

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「辺境の老騎士(I)」 支援BIS

2014-04-12 | 食・料理
 老騎士バルド・ローエンは旅を続けていた。領地も財も捨て、供をするのは長年連れ添った老いた馬のみ。
 これは彼が死に場所を探す旅路だ。目的地はない。あちらこちらを物見遊山で見て回っては、土地の名物を食べる気ままな旅のはずだった
 ところが、そもそも彼が主家にいとまを告げるきっかけとなった陰謀が彼の方を追いかけてきた……。

「もっともっとうまい物、たくさん食べさせてやりたかった」
 メイジアの騎士ゴドン・ザルコスは後悔する。

 タイトルとあらすじから何となくドン・キホーテをイメージしていたけれど、読後感的には晩年のジョン・ウェイン+水戸黄門かな。老いに身体の自由がきかなくなりつつあるものの、まだまだそこらの戦士では相手にならないような老騎士の旅物語。途中から〈腐肉あさり〉のジュルチュガが登場して、ますます水戸黄門っぽくなった気がします。
 1部2部を構成する20章の1つ1つが1エピソードになる小篇で、それぞれライトノベル1冊分のネタが凝縮されているのに、さらにそこに飲み食いしたものについての詳細な描写があるし、その上で大きなバックストーリーを動かしているしと、すごいというかもったいないというか。これがあるから、いろいろ端折っているはずなのに、話全体がダイジェストっぽい印象にならないのかな。その分、多少説明不足になった箇所もあるけれど、そこは許容範囲でした。

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コメント
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