「民衆は簡単に騙されるほど愚かだが、騙されたことに気づく程度には利口だ」アステリア王女の側近としてウィガロの街を実質的に統治している、魔法使いにして侍女ミレーユ・ヴォン・カントールの大衆評。
復活した魔王デカラビアは魔族の楽園を築き上げんとのホルディア王国の蹂躙を開始するが、巨大スライムの化身である魔王の前には正規軍の攻撃すら歯が立たない。
だが、この魔王の侵攻を唯一阻止できるであろうマリウスたちは動けずにいた。彼らの能力では魔王の動きを把握できず、また夢魔エルムが魔王の脅威をアステリア即位に利用するのが良いと主張したからだ……。
アネット、デュランとベンがほとんど員数合わせになってしまい、もっぱらアステリア王女とその側近、魔人ゾフィと夢魔たち中心に話が進みます。
ウェブ版では目的の為には手段を選ばない冷血な女王アステリアが、普通に民衆のために少しでも犠牲を減らしたいという純粋さを残してます。甘いともいうけれど、そこをエルムが手綱をとり、ミレーユが守る……という話です。
カラーイラストのメインは復活した魔王デカラビアの王技炸裂シーン。ホワイトホールを背にした戦艦ブリュンヒルテの絵を彷彿とさせる迫力です。なぜかゴブリンの魔人レーベラだけ本文イラストに２回出番あり……。
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