付け焼き刃の覚え書き

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「宝島 COMPLETE DVD BOOK vol.3」 東京ムービー新社

2019-08-17 | トレジャーハンター・宝探し
 アニメ「宝島」最終巻のジャケットは、予想通りシルバーの振り向きざまのラストカットです。アニメ「宝島」といえば、ファンアートでもオフィシャルでもこの1枚になる笑顔です。監督をして「笑顔が素敵な男なんだよ。男らしいというか、こいつ悪い事やってるけど、信用できるかもしれないと思わせるような」と言わしめた、海賊の男っぷりでみんな泣きます。

 この3巻の特色はそれ以外の脇役が活き活きと動き始めていること。海賊その3くらいだったカモメのパピーも御調子者っぷりをフルに発揮してキャラをアピールしてきますが、なによりもグレイです。原作では船長に味方した水夫その1くらいで名前がついているだけマシな脇役でしたが、なんといっても敵が海賊シルバーです。元気は良くてもまだまだ未熟なジムや、治安判事のリブシー先生やお金持ちで気の良いトレローニさん、厳格なスモレット船長だけではキャラ的にまだ太刀打ちできません。そこでいつの間にか寡黙なライバルキャラとして存在感が日増しにアップしていきます。もう、この作品って、ジムとシルバーの話じゃなくなりました。グレイとシルバー、灰と銀の戦いです。これがジョーと力石くらいの熱い世界となります。そして、ほぼ後日譚というべき最終回「フリントはもう飛べない」で、号泣必至の物語として語り終えられます。
 DVDにはレーザーディスクでボックスが発売されたときの特典映像、短編アニメ「夕凪と呼ばれた男」も収録されていますが、これは後日譚のさらに後日譚なので、ちょっと蛇足な気はします。むしろアニメ「白鯨伝説」の前日譚だよと言った方がしっくりくるかもしれません。

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