付け焼き刃の覚え書き

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「霧の夜の戦慄」 赤川次郎

2009-10-21 | 時間SF・次元・平行宇宙
「人間は、長く生きてくれば、必ず何か秘密を持っているものよ。人には、それを守る権利がある。人は秘密を持つ権利があるのよ」
 <ヴィラ・アレクサンドリア>学長サラ・ビセットの言葉。

 不慮の事故で父親を亡くした16歳の少女・綾は、葬儀直後に届いた書類に従ってスイスの寄宿学校に留学することになった。
 そんな彼女の周囲には不思議なことが頻繁に発生する。会話を交わした叔母が実は2日前に死んでいたり、頻繁に過去と現在を行き来したり……。
 綾は、気がつくと殺人鬼の影に怯える1888年のロンドンで「アン」という名で暮らしていたのだ。そして綾の記憶通りに“切り裂きジャック”による連続殺人事件が発生する……。

 2003年に刊行されたミステリー作品の文庫化。赤川版「時をかける少女」連続殺人付き。『王家の紋章』っぽいかもしれません。
 割り切りが良くて立ち直りが早い女子高生が、母親の失踪、父親の事故死を乗りこえ、19世紀ロンドンで切り裂きジャックを追いつめ、現代で連続殺人に巻き込まれつつ父親の残した会社を守り抜く、波瀾万丈の物語。ツッコミどころは多いけれど「“切り裂きジャック”マニアの女子高生」ってあたりかな。

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