逢坂の佇まい
日田から豊後森に抜ける途中に逢坂がある。以前名前だけを紹介したが、すこし逢坂を見てみよう。日田方面から来ると、右手に折れるのだが、街道がそのまま残っている。一本の筋がなだらかな曲線を描き、なだらかな上り坂となる。この佇まいもなかなかのものである。日田のような派手さは全く無くしっとりと落ち着いた街並みである。街道に入ると左に曲線を取り、狭い川を渡るのだが、架かる橋が一つのアーチなのではあるが眼鏡橋である。ただ見難い。言われないと判らない。橋上からは見当もつかぬ。そこを左に折れると、少しなだらかな坂となり、左にゆっくりと弧を描きながら街道が通る。目を引く建物は無いのだが、なんとも言えぬ風情を醸し出す。道行く少年3人に会ったが、きちんと挨拶をして通る。習慣なのだろう。見ず知らずの人間でも挨拶をされると、悪い気はしないもので、気持ちよく歩くことができる。わずか400メートルくらいの距離になるのだが清々しい気持ちでいられる。是非とも歩いてもらいたい場所である。(写真：逢坂の一本道）
