恐らくこの地図では辿り着くのは無理であろう。付近の住民に聞いても殆どの人は知らない。大平支所で聞かれたほうがよかろう。行って見るには十分な価値がある。
また、大平支所近くから豊津まで素晴しい道が出来ている。これを走ること。楽しくなること間違いなし。
駐車場脇に再現されている石室である。問題はこれからで、後背地が自然公園であり、古墳群が存在するのである。入口通路には何かきらきらとしているものが幾筋もみえる。背の高い我々は必ずと言っていいほどひっかけてしまうものである。
そう蜘蛛の巣が張られているのだ。先が思いやられる。
宇佐平野の中に佇む古墳である。宇佐風土記の丘に見られるような古墳群は形成されていない。独立した古墳のようである。「ようである」と言ったのは周囲に古墳を見ないからである。小さな古墳は削平された可能性が大であるということだ。
直径５３ｍ 高さ６ｍ ５世紀後半 裾野がなだらかに延びてゆく堂々たる円墳である。この様な時代、平野部に堂々たる古墳を築くなどは強大な力を持つ支配者であったろう。また、風土記の丘における前方後円墳ではないことが駅館川以南の一族とは異なると言うことである。更に特異な甲冑が出土しており（大分県では他に例が無い）力の差が歴然としているのではないか。ユニークな古墳である。
その当時では威容を誇り、見る者に畏怖の念を抱かせたのではないかと思われる。
素晴しい古墳だ。
川の氾濫を避けて高台に古墳が集中しているのがよく判る地域である。
現在見ることが出来る古墳以上に消えていった古墳の方が多かろうが、ここが古代の聖地であったことが判る。
車坂古墳周囲の下草を見ると・・・ずんずんと入り込むにはやはり勇気がいる。
紅い目が不気味に光っているのではないかと思ってしまう。
危険、危険、注意、注意
平面図下から二番目が１号墳である。線刻画のある装飾古墳である。
この石室に入るには大平支所歴史資料館に前もって予約を入れておかねばならない。
我々は突然に訪れたものだから案内もなにもなかった。「今から行きます」では駄目だそうで必ず二三日前にお願いしたいとのことであった。
角房古墳 前方部が殆ど失われているが周溝痕が前方後円墳を形造っている。
車坂古墳（４～５世紀）この古墳には近寄りがたい何かがあった。もしかすると命に関わることになるかもしれない何かなのである。
それは 草むらに立つ小さな看板を読まねばならん。見落とすと大変なことになるだろう。「まむしに注意」古墳探検隊なら古墳で死ねるなら本望だろうと思う輩もいるかもしれぬが命をかける必要はどこにもないのである。だからこれ以上は近寄らぬ。
遠賀川下流域に特にこの地に古墳が集中する地域である。ごらんのように円墳、方墳、前方後円墳を一箇所で見ることが出来る。ただ、自然公園なのでこれから訪れようとする方々には虫除けスプレーを絶対に持っていくようにと言いたい。
これからの季節、古墳探検隊から一時除隊したいな。隊歌を歌いながら歩いてる場合ではなく、音も無くまつわりついてくる藪蚊の集中攻撃を受けること間違いない。
