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臓器移植法改正案

2009-04-22 09:41:24 | Weblog
世界保健機関(WHO)の海外渡航による臓器移植の自粛を促す新指針が、5月の総会に出され可決される見通しとなりました。
是まで殆どの患者特に15歳未満の子供は、海外渡航による臓器移植依存して居た日本、このままでは臓器移植が受けられず、助かる命も危険に曝される事になる。
是に対し1997年成立の臓器移植法改正案が、超党的立場から、議員立法として3法案が提出されいよいよ審議が始まりました。
なにせ人の死に関する神の領域に関する事です。
脳死とは?人の命を奪ってまでその人を守るべきか?いや助かる命は助けるのが医学では?
自分の國では行わず「金の力」で限られた外国の臓器移植に割り込みが何時まで 許されるか?
等々の思いが交錯しての苦渋の法案提出です。
まずA案として出された、臓器を提供する場合、脳死を死と認め、本人が認めないでも家族の同意で臓器移植は可能とし、15歳未満の年齢制限を撤廃する。
B案は脳死を死と認め、本人の書面による意志表示を必要とする。
年齢制限は12歳以上に引き下げる。
C案は脳死の定義を是まで以上に厳格化し生体移植にも規制を設けると言う、人の
倫理を強く訴えた改正案です。
これに対し衆院で開かれた参考人質疑では、脳死は人の死で医学的問題で、社会的
倫理的問題とは無関係だから、脳死したら臓器移植で助かる命を助けるべきだと言う意見が出た。
脳死と判断されて機能回復した事例もあり脳死の判断は慎重を期すべきだと言う 意見も出ました。
また外国では、子供の命が大切に扱われ臓器移植手術は当たり前で、日本がこのままでは子供の海外移植は難しくなり、子供の命が救えなくなると言う意見。
大変難しい問題提起を含んでいます。
確かに現在の法律では、特に15歳未満の子供の命は切り捨てられています。
また日本の法律では脳死に対し厳しい規制があり、簡単に臓器移植とはいきません
これは生体移植にしても然りです。
日本人の死に対する考え方、倫理観は依然として身体の中で脈打っています。
死を有りの儘受け入れる、いやこれだけ医学が発達したので救える命は救うべきだ
と言う考え方、何れも正しい考え方です。
脳死とは一体何なのでしょうか?命とは?人間の尊厳の問題は?
頭では判っていても、亡くなった最愛の家族の遺体を切り刻んで臓器提供する事が
出来る人は果たして何人居るか?
本人が例え臓器提供の意志表示して居ても、残された家族が決断出来るでしょうか
俺は脳死でない、もっと生きたいとと言う本人の意志が果たして確認出来るか?
何処かに一定の線引きをしないと問題解決は出来ないようです。
今議員間では新しいD案やE案なる第4の改正案を検討する動きもあると言う。
余り時間はない様です将来に悔恨を残さない様な改正案であって欲しいものです。