企業の利潤追及のため手段を選ばず将来を担う若者を食い物にするブラック企業は
社会問題となって注目を浴びていますね。
ブラック企業を摘発する労働監督官「ダンダリン」と云う奇想天外な女性労働監督官の
活躍がテレビドラマになる妙な時代です。
違法な時間外労働・上司が部下を虐めるパワーハラスメント・セクハラ等や若手を
酷使してあっさり使い捨てる此を多用して居るのがブラック企業と呼ばれます。
厚労省は問題ありと云われる全国5000の事業所を対象に労働基準法に基づく初の
集中監督を実施しました。
結果は約82%が残業代未払い等の法令違反が確認されたとの事。
特に九州沖縄地区では約85%の法令違反が見つかり全国平均を上回って居た。
これは弱い立場の労働者が企業側から会社の存続に関わると無理強いされれば、断る
事が出来ない事と、明日からの生活に困る事等で大手を振って横行しています。
それに企業側が、これは従業員の自主的申し出で断れなかったと云われれば深く
追及出来ませんね。
企業側が手を変え品を変え過酷な事を仕掛け其れに耐えた者のみが生き残ると云う
システムは矢張り異常ですね。
昔の日本の企業は「仕事が人を育て、人が企業を育てる」と人材を大切にしました。
しかし今は目の先の利潤を上げない、会社役員も明日がないので、体裁の良い事
ばかり云って居られません。
リストラで経費削減、非正規社員採用・コスト主義・成果主義の徹底等々で日本も
グローバル化で世界企業に伍して行くため欧米方式に切り替えです。
その先にあるのがブラック企業です。
企業の生き残りのために選択と聞こえは良いが、手前勝手の理論に過ぎません。
此を根絶やしためには優秀な労働基準監督官増強が望まれますね。
現在全国430万事業所に、労働監督官は約3000名と言われ、今後は労働問題
取り組む弁護士・NPO・それに労働組合との連携も求められます。
特にこの頃は、企業の提灯持ちに成り下がった労働組合の奮起が望まれます。