芥川龍之介 昭和43年 新潮文庫版(私の手元にあるのは平成12年60刷)
で、きのうのつづき、というわけで芥川龍之介の羅生門とか鼻とか。
芥川龍之介は、高校生のころ、好きでかなり読んだ。学校の図書館で全集とかにあたって読んだ。
「羅生門」とか「鼻」とかは、読んで感動するとかそういう類ぢゃないけど、ときどき読みたくなる。美しい文章だからだろうか、普段はロックとかしか聴かないのに、やっぱときどきバッハのオルガンとか聴きたくなるんで1枚はCD持ってるのと一緒である。
この文庫は、どういう基準の集め方かはわからないけど、以下の短編を収録。
「羅生門」「鼻」「芋粥」「運」「袈裟と盛遠」「邪宗門」「好色」「俊寛」
なかでは、「邪宗門」が読んで面白い。
かの「地獄変」の続編にあたるのだが、物語が盛り上がって、クライマックスを迎えるところで途絶えて未完のままである。こんな一番いいところでやめないでくれと叫びたくなるけど、こればっかりはしょうがない。誰にも続きは書けやしない。
それにしても、なぜか、芥川龍之介の一部のセンテンスのカッコよさには、魅かれる。どうしてだかは、わからないんだけど。
>禅智内供の鼻と云えば、池の尾で知らない者はない。
さりげない始まりのこの一文は、あとに来る物語にたいして、ものすごく広がりを持っているように感じられる。
>下人の行方は、誰も知らない。
これまた大した変哲もない、物語の最後の一文、夜の漆黒の闇と、今後どこで何をするのか分からぬ未来、漠とした時空の広がりが見えるようである。
で、きのうのつづき、というわけで芥川龍之介の羅生門とか鼻とか。
芥川龍之介は、高校生のころ、好きでかなり読んだ。学校の図書館で全集とかにあたって読んだ。
「羅生門」とか「鼻」とかは、読んで感動するとかそういう類ぢゃないけど、ときどき読みたくなる。美しい文章だからだろうか、普段はロックとかしか聴かないのに、やっぱときどきバッハのオルガンとか聴きたくなるんで1枚はCD持ってるのと一緒である。
この文庫は、どういう基準の集め方かはわからないけど、以下の短編を収録。
「羅生門」「鼻」「芋粥」「運」「袈裟と盛遠」「邪宗門」「好色」「俊寛」
なかでは、「邪宗門」が読んで面白い。
かの「地獄変」の続編にあたるのだが、物語が盛り上がって、クライマックスを迎えるところで途絶えて未完のままである。こんな一番いいところでやめないでくれと叫びたくなるけど、こればっかりはしょうがない。誰にも続きは書けやしない。
それにしても、なぜか、芥川龍之介の一部のセンテンスのカッコよさには、魅かれる。どうしてだかは、わからないんだけど。
>禅智内供の鼻と云えば、池の尾で知らない者はない。
さりげない始まりのこの一文は、あとに来る物語にたいして、ものすごく広がりを持っているように感じられる。
>下人の行方は、誰も知らない。
これまた大した変哲もない、物語の最後の一文、夜の漆黒の闇と、今後どこで何をするのか分からぬ未来、漠とした時空の広がりが見えるようである。
