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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

コインロッカー・ベイビーズ

2009-09-05 20:33:42 | 好きな本
村上龍 昭和59年講談社文庫版 上下巻
きのうの続きで、日本文学つながりは三島由紀夫からどこへ行くべきかわかんなかったんだけど。
「憂国」を読んでたら、「憂国」ってのは軍人が切腹をする話なんだが、どっかにあったな、こういうエネルギーにあふれてて、グイグイ引っ張ってかれるんだけど、ちょっと気持ち悪いこと書いてあった小説?って。
で、突然思い出した。
コインロッカー・ベイビーズのなかに、主人公のひとりであるボーカリストが、声を変えるために、舌の先を切る話があった。
で、そのシーンはともかく(←おいおい、どーでもいいのか)、この小説は好きなんである。
村上春樹を読み始めたのと同じ高校生のころ、村上龍も同時に手に取ったんだけど、一作目の「限りなく透明に近いブルー」と「海の向こうで戦争が始まる」を読んでもピンとこなかったんだが、この3作目は読んだときにブッ飛んだ。
すごいスピードとパワーで、立ち止まって考えたりすることを許されず(「これ、どういう意味なんだろう」とか、「お、ここ面白いね」とかの感想をはさむことなく)、一気に物語世界を爆走させられた。
これを読んだころから、「欲しいものがわからない奴は、欲しいものを手に入れることができない」って、村上龍がよく出してくる言葉は、私の座右の銘になってますぅ。(もともとの出典はペリー・メイスンらしいが未確認。)

コメント
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