many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

女郎蜘蛛

2014-07-10 20:52:43 | 読んだ本
パトリック・クェンティン/白須清美訳 2014年5月 創元推理文庫版
最近読んだ本。朝のエフヨコで本の紹介をやってるんだけど、そこで採りあげられてたのを聴いて、ふと読んでみようかと思ったもの。
演劇プロデューサーのピーター・ダルースは、妻で女優のアイリスがジャマイカに行っちゃって留守のあいだに出席したパーティーで、二十歳の作家志望のナニーという娘と出会う。
どことなく魅かれるところのあるナニーが気になって、何度か会ううちに、ピーターはたわいない親切心から、昼間は誰も使っていない自分の部屋を、彼女の執筆活動のために貸してやる約束をする。
そして、妻が帰国した日、ふたりで自宅に帰ると、ナニーがシャンデリアからぶら下がって変わり果てた姿になっているのを発見する。
妻にも友人夫婦にも警察にも、どう弁解したって、誰がどう考えても、自分が疑われるのは避けられない。
「お節介で、意地悪で、嫌な女」が出てきては、ピーターの置かれた状況はどんどん悪くなっていく。
1952年の作品らしいんだけど、最近新しい訳で出た文庫だったってのは、最後まで読んで、文庫版解説を読むまでは知らなかった。
ピーターとアイリスが活躍する長編シリーズ8作のフィナーレにあたる作品らしい。あらら、最初に最後のもの読んぢゃったら、さかのぼって読むのは、ちょいと気が進まないかも。
原題は「BLACK WIDOW」だけど、女郎蜘蛛ってタイトルはわるくないと思う。
ただ、それほど飛びぬけておもしろいという感じでもなく、似たようなタイトルだと、「あなたが―蜘蛛だったのですね」の『絡新婦の理』をどうしても連想せざるを得ず、あっちのほうがおもしろかったなあなんて思ってしまう。
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“She's Rain” シーズ・レイン

2014-07-09 21:10:15 | 読んだ本
平中悠一 1985年 河出書房新社
ときどき私がとりあげる、当時は何故か手にとったんだけど、いちど読んでそれきりの、同時代的小説シリーズの第何弾か(?)
私の持ってるのは1987年11月のだけど11版を重ねてるわけだし、それなりに売れてたんだろうな。
(大学生協の書店で平積みになってたんで、読んでみようと思ったんぢゃないかという気がする。)
しかし、いま読んでみても、そんなにおもしろいとは思えない、わるいけど。
通勤電車んなかで、1往復しないあいだに読み切った。その理由は、41字×14行(気になると数えちゃうんだよね、こういうの)でしか組んでない、1ページあたりの文字の少なさにもよる。
なかみも、クールをきどってんだろうけど、どっちかっていうと、空虚としかいえない。
1983年の夏、17歳の少年少女たちの物語。
舞台が神戸であることや、
>そんな都市の7月13日の水曜日から、16日の土曜日の夜までにおこった出来事を中心にまとめてみようと思う
なんてとこが、おいおい、村上春樹のエピゴーネン?って思っちゃう。
(村上春樹は、「この話は1970年の8月8日に始まり、18日後、つまり同じ年の8月26日に終る。」だったりする。)
>「みんな一生懸命なんだ。ただ、行き方が違うだけさ。(略)」
とか
>「そういう話は酒のない所でしてくれ」
みたいなセリフ回しも、なんか浮いちゃってて、すかしてる感じ、って言ったら失礼か。
(酒のない所で、って、あんた17歳だろ。)
まあ、高校生だけど酒飲んでパーティやってとか、バンドやっててみんな楽器がお上手とか、当時、80年代には、少年少女なりのバブルがあったんだよなあ、って気がしないでもないけど。
うーん、やっぱ、なんか心にとまるものがないねえ。
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全自動的な乗馬はラクすぎて困る

2014-07-07 17:00:08 | 馬が好き
乗馬にいく。
雨降ってはいるが、それほど激しくもなく、暑いよりはいいんぢゃないかと思う。

きょうは、フラッシュ。
号令で動いちゃうから、私なんかが、もう何もすることはない。
はっきり言って、練習にならん、いい馬すぎる(笑)
とはいうものの、馬場に入ったら、常歩でウォーミングアップ。ゆずってくれたらかえしてホメるの繰り返し。

んぢゃ、部班。そんなつもりはなかったのに、ボケーっと周回してたら、いつのまにか先頭に立たせられてしまう。
サクサク動いてはくれるけど、隅角で内に入ってきそうなので、それを避けるべく、隅角の手前でなるべく前に出すようにしたりして、ひとり悪戦苦闘する。
それ以外は、ほんと安定してる感じする、フラッシュ。
蹄跡から内に入ったとき、左から入ったら右へ出ていくとか、わかってそうな気がする。迷わずそっち行くもん。
半巻とかの図形でもフラフラしない、もしかすると半径の3倍とか、向かうところがわかってるかもしれない。
だけど、歩度を伸ばせといわれたときに、うまく伸ばせない。
もーっと踏み込ませていきたいんだけど、どうにもうまくいかない。
詰めるときもそう、たまってる感じがしてこない。

輪乗りで駈歩。あー、やっぱ、号令で出ちゃってるよ(笑)
しかたないので、ときどき脚つかったり拳つかったりして、ひそかに勝手に詰め伸ばしをして、扶助への反応を確かめる。ボスは俺だよ。
「もうすこし馬をまるくできるならしてみて」と言われて試みると、アタマ下がってったようにみえて、「馬がのびてるだけ」とダメだしされる。
意外とこっちこないよねーと思って、そのあとも蹄跡の直線上でも内の手綱すこし開いたりして、あれこれ求める。なんかうまくいかない。
駈歩での蹄跡行進から、斜めに手前を替えで、蹄跡から速歩にするんだけど、一歩早く斜線上で速歩になってしまう。
馬が勝手に先を読んでるなあと反省してると、こんどは、駈歩から斜めに手前を替えるんだけど、蹄跡に入っても逆手前の駈歩のまま(隅角はわりとゆるやかにまわる)、もう半周してから速歩にする。
勝手に駈歩の手前を替えられないように姿勢を維持してくように注意して乗っていくと、馬が「あれ?これでいいの?」と、こっちのいうことをきいているような気がして、これは効果的かも。

最後、常歩をしているうちに、うけたらかえすを繰り返してると、とてもサクサクした活発な常歩ができる。
あー、ここからスタートしたかったのに。終わる頃になってようやくエンジンかかるのは、どの馬でもよくあること。
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西瓜チャーハン

2014-07-03 21:34:30 | 読んだ本
出久根達郎 2013年 潮出版社
えーと、この本は、タイトルだけで買いました
たしか、『日本の漫画への感謝』を読んだときに、巻末に同じ出版社の既刊の宣伝があって、そこにこの書名があったんだよね。
あ、おもしろそーなタイトル、そのうち読んでみよっと、って感じ、ただそれだけ。
たまに、そんなことするんだけど、まあ、さすがに著者名も判断材料には入ってはいるけど。
『作家の値段』くらいしか読んだことないけど、たいそうおもしろかったので、まあそういうひとの(古本屋さんらしいが)エッセイ集なら間違いはあるまいと。
変わったタイトルに目をひかれたわけだが、読んでみれば、特に奇をてらった題材をとりあげて技巧を凝らして書いたりってんぢゃなくて、どっちかっていうと淡々とした読みものという印象。
ふだんの生活のこと、季節のこと、古本屋での経験のこと、などなど。
古本屋のことをいえば、昔は、
>よき時代であったのだ。本を売る者も買う者も、この「間」を楽しんでいたのである。雰囲気というか、呼吸というか、ムダな時間に、両者いっときの至福を感じていた。
なんて書いてあって、インターネットでの売買は、売り手と買い手の間の会話がないことを嘆いている。同感。
どうでもいいけど、なかの一章で、贈られてきた新刊の礼状を書かなきゃいけないときに、ふつうのハガキだと御礼の一言だけでは余白がありすぎちゃうので、絵葉書を用いるといいという話があるのは、感心させられた生活の知恵である。
それにしたって、そもそも電話やメールぢゃなくて、礼状ってのがいいやね。
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FLY ME TO THE MOON

2014-07-01 20:53:58 | CD・DVD・ビデオ
BOBBY WOMACK なに?オリジナルは1968年だって? 私の持ってるのは1992年のジムコジャパンのCD
ボビー・ウーマックが、死んでしまった。
そのことを私が知ったのは、土曜か日曜の、スポーツ新聞の芸能欄の、一番下の、小さな数行の記事だった。
写真とかそんなものなにもなし。あまりのとりあげようの小ささに、これってあのボビー・ウーマックなんだろうなって思って、きょうネットで検索とかしたら、やっぱ、あのボビー・ウーマックだった。
そうかあ、死んぢゃったかあ。近況をろくに知りもしない私がそういうのもなんだが。
フェイバリットのミュージシャンが死んぢゃうのは、ショックだ。自殺とか暗殺とかぢゃなく、今回も詳しい死因わかんないとか言ってんけど、まあそれなりにトシで逝っちゃうのは、なんか悲しいというか、やるせない。
まあ、このへん、人のトシというのは、相対的な感覚によるものもあって、15歳のとき、30歳のギターヒーローは、自分より倍も生きてて、15「も」上な存在なんだが、自分が40になると、55歳の往年のアイドルは、15「しか」上ぢゃなくて、ハタチくらいのガキんちょミュージシャンに比べたら、どっちかっていうと同年代に感じちゃったりする、なんて感じ、若いころには想像もしなかったねえ。
年齢に対する思いはどうでもいいや、それはそうとで、何か聴かなきゃ、って思って、なんでもいいけど、今日のところは、「FLY ME TO THE MOON」でも引っ張り出しとくか。
フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンったら、あのフライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンである。
これ、デビューアルバムなの? なんか不思議。
いま改めてCDのライナーノーツみたら、小西康陽がなんか書いてる、へー!って感じ。
(どうでもいいけど、彼の表記によれば“ボビィ・ウォマック”、うん、なんかそのほうがいい気もする。)
SIDE ONE
FLY ME TO THE MOON
BABY! YOU OUGHTA THINK IT OVER
I'M A MIDNIGHT MOVER
WHAT IS THIS
SOMEBODY SPECIAL
TAKE ME

SIDE TWO
MOONLIGHT VERMONT
LOVE,THE TIME IS NOW
I'M IN LOVE
CALIFORNIA DREAMIN'
NO MONEY IN MY POCKET
LITTLE MAE
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