かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

堀田力さん

2007年07月17日 | Topics
堀田力さんの講演を聴く機会があった。
堀田さんと言えば、ロッキード事件の特捜として有名。私は、随分前になるが、『おごるな上司』という本で、堀田さんのことを知った。

演題は、『助け合って住む、あたたかい町』。すばらしい講演だった。
今の日本を作り直そうとしている方々に、是非聞いてもらいたい内容。
そもそも堀田さんが、検事になろうと思ったのは、学生時代に見た政治の腐敗に対する正義感が、きっかけだっという。そして、首相まで逮捕。

よほど、恐い方かと思ったら大違い。正義感に燃えつつも、人物的には極めて温厚な大人物。現役時代は、転勤のたびに転居し、10数回も引越しした苦労人。その土地土地での、経験を聞かせてくれた。

特に印象深かったのが、外務省に出向されていたワシントンDC時代の話。転居前は、子育ての問題もあり不安で一杯だったが、ワシントンDC(住んでおられたのは、メリーランド州)の町造り自体がフレンドりーで、隣人もフレンドリーで、あっという間に家族全員溶け込めたとのこと。力(つとむ)という名から、愛称は、TOMだったという(笑)。
帰国後の、復帰の方がよっぽどたいへんだった。我が家と全く同じ構図。

現役を退かれてからは、草の根活動に転じ、着実に成果を挙げられている。小渕さん時代に、今話題の厚生大臣に任命されかけたが、固辞されたという。その時、もう一働きと堀田さんが改心してくれていたら、今の年金問題は、なかったかもしれない。

小渕さんには、老人対策として、老人ホームに対し、グループホームを提唱し、その後、随分グループホームが増えたのだそうだ。
政府からの押し付けの町造りは、コストも高く、必ずしも、ニーズにマッチしない。子供も含めた地元のパワーを生かすと、よりよい街づくりが、ローコストで達成可能というお話だった。

人生の最後は、ぴんぴんころり+一週間が理想という。”ぽっくり逝きたい”というのは、よく言われることだが、+一週間というのは、回りの人の心の準備のためという。至言である。
コメント
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