新聞報道によると、インドのブッダガヤにある、ブッダがその下で悟りを開いたという菩提樹が、切られて売られているということで、裁判沙汰になっているらしい。十分ありうる話。ブッダガヤには、行ったことはないのだが、スリランカのアヌラーダプラには、2200年前のこの木の分け木から育った菩提樹が残っており、今も厚い信仰を集めていた。
何せ、2200年前に、インドで仏教を広めたアショカ王の娘が伝えたと言われるありがたい木だ。もっとも、その時の木で残っているのは、一本の横に伸びた枝のみということだったが。
このお寺の前には、スリランカに、ありがたい菩提樹が伝えられた様子が再現されていた。仏教については、スリランカの方が、原型をよく伝えていると思う。
インドは、元々バラモン教で、アショカ王の時代に仏教が普及したが、結局イスラム教国家となり、その後ヒンドゥ教の国になった。身分階級を維持したいアーリア人にとっては、仏教は都合のよくない宗教だったのだろう。