かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

古代エジプト文明

2025年01月25日 | Books


今日はゴルフ。
曇天で、途中から寒気も吹き込んで来て、コンディションいまいち。
スコアもさっぱり。



本書は、広告で見つけて、去年の1月エジプトに行けたこともあり、ゲット。
たいへん面白かった。
エジプトの入門書として、手ごろな一冊と思う。

元は、2012年に選書として出ていたそうだが、今回文庫版に衣替えして出版された。

単調にエジプトの歴史を坦々と追うのではなく、大きな動きがあった時にスポット当てて、中堀りする。
写真や地図を、サイズは小さいが、適度に配することにより、書かれていることが頭に入りやすくなる。

特に面白いのは、周辺国との関係の歴史。
エジプト文明というと、その独創性が際立つが、東側、ギリシャ・ローマを中心とした西側、そして、アフリカ大陸内においても、様々な事件?があった。
最終的には、クレオパトラを最後にその歴史は終焉するのだが、その中身は、様々な交流・事件によって、ギリシャ・ローマに引き継がれていったという。
様々な文化の融合が、エジプトを軸に、3,000年の間、続いたという驚異。

ハイライトは、アブシンベル神殿でも見たラメセス2世とヒッタイトとの闘い、ラメセス3世と海の民との闘い、アレクサンドロス大王の東征、クレオパトラ辺りだろうか。
知らなかった遺跡の話や、カイロ博物館で初めて知ったタニスの遺宝の話も面白い。
アレクサンドロス大王が、各地にアレキサンドリアを作ったのは知っていたが、その遺跡の中には、ギリシャ文化とエジプト文化が融合していたことを示す壁画が残っていたのだそうだ。
アレクサンドロス大王の名は、マレーシア、インドネシアまで伝わっていたというから、凄い。
日本にも伝わっていたという説もあるという。
アレクサンドロス大王が、東方に進出せず、ギリシャ・エジプトにとどまっていたなら、ローマ帝国も、キリスト教も存在しなかったかもしれないというifは、想像力を描き立たせる。

エジプトの歴史が、独立した歴史ではなく、長年に渡る周辺国との交流を通して、現在の我々の文化に繋がっていることが感じられ、ますます興味が深まった。
世界史に興味のある方にお勧めできる。
コメント
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