かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

藤本国彦プロデュース ビートルズの世界

2022年04月25日 | The Beatles

4月22日に、行われた藤本さんのトークイベントを見た。

物理的に行かないで済むのと、自分の都合に合わせて見れるので、トークイベントについては、アーカイブ視聴が便利。

今回は、特に、初公開の写真が、自分のPCで見れたので、メリット大。

ゲストは、おなじみの星加ルミ子さん。

もう10回ぐらいお話を聞いているので、重複している話も多いのだが、とにかく生きる語り部!

ビートルズと、こんなに長い期間、密着取材できたジャーナリストは、世界中探してもいないのではないか。

コーさんの撮った貴重な写真も多いし、ドキュメンタリー映画ができるぐらいの材料がある。

これが最初のビートルズが表紙を飾ったMLだが、この写真は、白黒写真の顔の部分を切り抜いて着色して作った。

とにかく情報が少なく、写真もこの1枚しかなかったという。

この突撃取材の話は、伝説的で、本にも書いているし、話も聞いた。

とにかく情報が少ないので、草野社長の英断で、突撃取材することにして、成功したという話だが、失敗した時のために、ハンブルグで1日、フランスで、フレンチポップスの取材を1週間してからロンドン入り。

エプスタインに、刀をお土産に渡し、手ごたえはあったものの取材許可が下りたのが、帰国前日の3週間後。

奇跡的なインタビューだった。

着物は三越で調達。後で、三越の店員にこの写真を見せたら、着方が間違っていると怒られた。店員は、ビートルズのことは知らなかったという。

刀をお土産にしたのも、原稿をJALのステュワーデスに託したのも、星加さんのアイデア。

同行したのは、パリで合流した長谷部さんと、NYから合流したジョー宮崎さん。

60年前、やっと海外渡航が許可されたばかりの頃だった。

記念写真だが、右がノーザンソングズのディックジェームズ、その隣が、EMIのスタンさんという。

すっかり仲良くなった星加さん。

星加さんは、ジョンの1ヵ月年上になる。

ルミという名は覚えにくいとのことで、Roomyと呼ばれていたという。

読者からの質問を準備していたが、一人一人聞いていると、時間がかかりすぎるということで、ポールがメンバーに回答を書くように指示。

ポールの髪の毛は、黒か茶かなど、ユニークな質問もあり、4人で、黒、時々茶などと回答したという。

日本滞在の時にもインタビューに成功したが、招聘した永島さんから、苦情を受けた話も有名。

その永島さんからのお誘いで、最終公演をアリーナから見ることができた。

シェーをジョンとポールにさせたということで、赤塚さんからも喜ばれ、家にも招待されたというが、結局会うことはなかったという。

部屋ではジョンが日本民謡を聞いていたというが、星加さんは、I’m The Warlusの最後のフレーズは、斉太郎節のパクリだと信じている(誰からも賛同されない)。

最終日の写真だが、長谷部さんの後ろは、トニーバーロウ。リンゴの右は、東芝の石坂専務のお兄さん? リンゴの後ろの人は、ちょっとわからないとのこと。

1966年の最後のUSツアーにも同行。

朝のビュッフェでは、リンゴにスクランブルエッグをよそってもらった仲!

世界中で、たった5人のジャーナリストと5人の写真家が密着同行取材を許された。

ジョンのキリスト発言で、ジョンへのインタビューが殺到する中、比較的すいているリンゴの取材をしていたら、今ポールが空いていると促されたという。

リンゴはいい奴!

シェアスタジアム(当時は、間違いなくシェアスタジアムと発音されていたとのこと)で、人が降っていた話とか、キャンドルスティックパークの最後のコンサートで、ノースリーブで震えていた星加さんに、ジョーンバエズが、羽織るものを貸してくれたこととか、この同行取材でも、伝説がいっぱい。

最終日は、LAで一軒家を借り切っていたが、星加さんは、申し込みが遅れて入れず近くのビバリーヒルズホテルに宿泊。

1965年のツアーで、エプスタインの個人秘書のWendy Hansonも宿泊していたホテルだ。

打ち上げパーティでは、クラプトンが来ていて、彼のギターに合わせで、サンフランシスコベイブルースを合唱したという。

何という経験だろう。

信じられない話が続くのだが、フールオンザヒルが生まれた瞬間に居合わせたのも、伝説になっている。

このちゃんちゃんこは、やはり日本からのお土産だが、色は、4人が勝手に選んだという。

まだ、いろんな札が付いていて、星加さんが、その場で、切ったというから、生々しい。

長谷部さんが一番好きだと言っていた写真。

長谷部さんが、4人を凄いと思ったのは、この時が初めてというから恐れ入る。

ここからが、今回の目玉。

今まで、星加さんの口からしか聞いていなかったアップル社最初で最後のクリスマスパーティの写真が出てきた。

これは、サンタクロース役のジョンとヨーコが、役割りを終え、ぐったりしているところ。

星加さんが、ジョンへいろいろ質問したが、ヨーコが全部答えてしまうので、困ったという。

これも、伝説。

リンゴの息子のザックと、ジェイソンが食い散らかしている。

この後、リンゴがたばこを吸いに出て行っている間、星加さんは、子守りをさせられた!

これまた貴重な写真。

まだ出来立てほやほやのアップル社(2階?)で、スタッフにインタビュー。

ホワイトアルバム、ジョンのソロの写真に交じって、アラン・オルドリッジの風変りな絵も見える。

ホワイトアルバムのジャケット候補にもなった絵というが、知らなかった。

アラン・オルドリッジの本自体は(この絵も載っている)、昔々のペーパーバックを持っている。

こちらも貴重なオフィス全景。

こんな写真どこにも残っていないのではないか。

プログラムの最後にルーフトップの日の話が出たが、星加さんが話を聞いて駆けつけた時には、コンサートは始まっており、既に回りはたいへんな騒ぎになっていたとのこと。

本社ビルに入ったが、スタッフは何も聞かされておらず(今回の映画を見るととぼけていた可能性も高い)、様子がわからないままコンサートが終わり、ポールがまず降りてきて、一言"Live in London?"と聞かれた以外は、メンバーと話す時間はなく、そのまま車に乗り込んで出て行ったとのこと。

前回のイベントの時、私が藤本さんに聞いた時は、星加さんの勘違いではないかとおっしゃっていたが、今日のイベントで藤本さんが星加さんに再確認のところ、外は寒かったので、一旦暖かいところで、昼食をとるために出て、その後、ミキシングルームに集まったのではないかと答えていらっしゃった。

この辺は、50年以上前の話で、記憶も定かではないところもあるだろう。

ということで、今回は、星加さんとビートルズとの接点を網羅した総合的なトークとなった。

特に、1968年12月、ゲットバックセッションが始まる寸前の、極めて貴重な写真4枚が公開されたことは、特筆に値する。

星加さんは、次回は、ビートルズ以外の話をしたいとおっしゃっていたが、実現するか。

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The Wynton Marsalis Quartet Live at Blues Alley

2022年04月24日 | Music

今日は、ゴルフ。

先週は、OUT>IN、午後>午前。

今日は、全く逆。

でも、トータルスコアは、とほほ。

なかなか難しい。

この前まで、桜が満開だったのに、もうつつじ。

さつきも。

午後から、雨の予報だったが、朝早いスタートで、スルーだったので、助かった。

マルサリスさんの話題はたぶん4回目。
1回目は、クラプトンとのライブCD、 2回目が、コンサート、 3回目が中山さんの本、そして今回。
中山さんの本を読んでから、数枚買ってみたアルバムの内の1枚。
1986年のワシントンDCにあるブルースアレイでのライブアルバム。
ウィントンマルサリスが最初に頂点に立った時のライブアルバムと言えるのかもしれない。



リズムセクション、ピアノ、マルサリスの4人で、すばらしいセッションを繰り広げた。
どこまで、即興で、どこまで精緻に仕組まれたものなのかわからないが、演奏は、即興に聞こえるが、同じ曲が、数回、中休みのように現れたり、掛け声が入ったり、入念に準備されたいたようにも聞こえる。

オリジナルとスタンダードとを織り交ぜた構成だが、知っていた曲は少なかった。
それだけに、新鮮で、演奏の細やかさと大胆なアレンジが、際立っている。
やはり、こういう音は、ライブで、演奏者同士が呼吸を合わせながら演奏する様子が見れるのがベストだろうが、聞くだけでも息がぴったり合っている様子もわかる。

2枚組で、1,500円。
誰にでも、お勧めできる。

 

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THE GREATS & GILBERT O'SULLIVAN

2022年04月23日 | Music

今日は、久しぶりの美術館、コンサートのダブルヘッダー。

まずは、上野駅内のたいめいけんさんで、腹ごしらえ。

結構なボリューム。

東京都美術館に向かう途中、西洋美術館のリニューアルが終わっていた。

できた当初の姿に戻すというプロジェクトだったが、すっきりして、よくなったと思う。

ロダンの彫刻群が映える。

水で、巧みに絵を描く人が、淡々と、動物たちの絵を。

特製じょうろ?

東京都美術館で始まったのは、スコットランド国立美術館展。

エジンバラには行ったことがなく、当然この美術館にも行ったことはない。

たぶんすべて初めて見る絵ばかり。

ルネサンスから、ポスト印象派の時代の、有名な画家の絵は、かなり網羅されている。

ルネサンス~バロックの絵は、チョークで書かれた習作的なものが多い。

ロココ時代の絵は、見る機会が少ないが、かなりの作品が集まっている。

なかなか見ごたえのある展覧回だった。

これは、最後の展示のナイアガラの絵。

この絵を描いた画家は、知らない画家だったが、絵は、すごい迫力。

上野から、新宿に回り、4年振りのギルバートオサリバンのコンサート。

今回は、ギタリストと二人のコンサートだが、オサリバンのほのぼのとした曲調に合う取り合わせで、よかった。

ギタリストの方は、様々な弾き方を駆使して、ボーカルもとる。

時々、オサリバンがキーを間違えて、慌てて、キーを直させる局面もあった。

前半の締めは、Clair。

後半の締めは、Alone Again。

ところが、Alone Againの途中で、オサリバンが、せき込む場面があり、一応最後まで歌ったものの、何とやり直し!

Alone Again, Again!

これは、観客も大喜び。

アンコールは、2曲で、2曲目のGet Downで、前回は、ピアノの上に立って歌ったように記憶するが、今回は、単に立ち上がるだけだったが、大盛り上がり。

御歳75歳のオサリバン。

この環境下で、日本でのコンサート。

大感謝!!

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A DAY IN THE LIFE

2022年04月22日 | The Beatles

昨夜は、大雨だったが、今日は朝から好天。



ビートルズのカバーの中でも、名カバーの筆頭格に挙げられるWes Montgomeryの A DAY IN THE LIFEをゲット。
2016年に出た廉価版だが、色褪せない素晴らしい演奏。

実際、演奏を聴けたハービーハンコックや、ロンカーターも参加。
弦楽器のオーケストラも入り、超豪華な顔ぶれだ。
解説によると、A&Mレコードが、ジャズ部門をスタートさせるにあたって、クリード・テイラーというジャズ・プロデューサーをヴァーヴ・レーベルから引き抜き、本作がその第一弾なのだという。
ジャズとしては、大大ヒットになり、大成功を収めた。
Wes Montgomeryにとっても大ヒットになった。

Wes Montgomeryは、1923年生まれで、44歳の時の作品になるが、翌年、亡くなってしまう。
そういう意味では、遺作にもなった。

収められているのは、ビートルズの2曲を含めて、ヒット曲揃いで、アレンジがまたよく、夜のジャズ・バーに流れていたら、まさにぴったりという感じ。
ギターの音色が、柔らかく響く。

1967年6月6日~8日に、ニュージャージで録音とあるが、サージャントぺパーズが出たのが6月1日だから、出てからまだ1週間も経たないタイミング。
ジミヘンが、即カバーしたのも有名だが、それだけ、ビートルズの新作が、様々なジャンルのミュージシャンから注目されていた証左だろう。

名盤と呼ぶにふさわしい。

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HAMBURG STOMPING GROUND GUIDE 60-61-62

2022年04月21日 | The Beatles

今日の天気は、イマイチ。



本書は、ファンクラブ経由で、ゲット。
クラウス・フォアマンと、息子のマクミラン?・フォアマンの共著。
ポールが序文を書いており、クラウスが、そこにいたこと事態が重要だと言っている。
確かに、当時のハンブルグにいたメンバーは、本当に少なくなってきた。



お二人のサイン付。



2020年のお二人の写真。



構成は、見開き2頁毎に、年代と著者がセットで1ストーリになっている。
英語とドイツ語併記になっていて、読みやすい。
このページは、クラウスが、1960年のアストリッドの家について、書いている。
左は、クラウスが最初にアストリッドを撮った写真という。
右は、ステュの最初のベースだが、クラウスが少し改造したエピソードが書いてある。
まさに、当事者しかしらないことが、たくさん書かれている。



これも、1960年のクラウスのページだが、悪名高い、バンビ・キノの当時の様子を、記憶をたどって描いたスケッチ。
クラウスの豪華本に収められたスケッチと同じ絵だ。
クラウスは本当に才能あふれた人で、Revolverのジャケットデザインを依頼されたのもうなずける。
大成功だった。



こちらは、2021年のマクミランのページ。

カイザーケラーの目の前にある立派な聖ヨセフ教会のスケッチ。
シンプルだが、味わいのある絵になっている。
マクミランのページは、ビートルズ所縁の地を、巡る形になっているが、このページでは、エピソードについては、触れていない。
触れられないほど、不敬な内容なのか?

最後にステファニーさんという、現地ガイドの紹介が載っている。
本書を片手にツアーに参加してねということか。
私も、一度回ったが、結構変わっているので、リバプールほど奥深くはない。
訪れたところはほとんど取り上げられているが、有名なジョンの若き日の写真が撮影されたドアは、ない。
そういった意味では、ガイド本というより、フォアマン親子の追憶本ととらえた方がよさそうだ。

コンパクトで、読みやすく、お勧め。

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