東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

東京都中小企業診断士協会中央支部認定マスターコース「稼げる!プロコン育成塾」のブログ。経営・ビジネスに役立つ情報を発信

独立したら必ずやってくる「確定申告」

2018-03-13 10:00:00 | 17期生のブログリレー

皆さん、こんにちは。3月13日(火)担当の17期生山田隆司です。
長文失礼いたします。本日もお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。


早いものでもう3月半ばとなりました。
春の嵐や花粉の襲来など、日差しは温かくなり少しずつ春の足音が聞こえる季節となりました。

さて、2日後の3月15日といえば、個人事業主になって毎年避けては通れない、
そう、「確定申告」の申告期限になりますね。

ということで今回のテーマは、独立したら必ずやってくる「確定申告」について、考えてみたいと思います。


1.確定申告(青色申告)とは?

 日本国憲法第30条「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」にあるように、
日本国民は須らく納税の義務を負っています。
今まで会社員であったときは、総務や経理の担当が本人に代わって計算してもらい、勝手にやってくれました。
会社員は基本的に給与から事前に多く引かれているため、還付のために年末調整で帳尻をあわせています。

だから、会社員時代は税金の意識が薄かったのですが、個人事業主となるとそうはいきません!


2.確定申告(青色申告)の概要
 独立前に1年ほど会計事務所でお世話になっていた経験があるので、自分で作成・申告しています。
何も知らない方が、いきなり確定申告するのはハードルが高いと感じられると思われがちですが、大丈夫!
基本的な計算の構造を知っていると、案外自分でできてしまうものです。

 個人事業主の事業年度は1月1日から12月31日までとなります。
新年も明けると、確定申告時期のお知らせが来ると、そわそわしてきます。
2月で概ね必要な書類が届き出して、確定申告の準備です。

所得税の算出方法は以下の通りになります。これにあわせて作業が発生することになります。

【税額算出式】
 益金 ー 損金   =①所得
 ①所得ー②所得控除 =課税所得
 課税所得×税率   =所得税
 所得税ー③税額控除 =所得税納付額


3.確定申告作成プロセス
 国税庁が用意しているHP「確定申告作成コーナー」を利用して作成します。
面倒な税額計算はやってくれるので、項目を理解して入力することになります。

 まずは青色決算書(損益計算書)を作成して、所得金額(税引前利益)を算出します。
また、所得にはいろいろな種類があるので、種類ごとに集計(損益通算)して、
税金の対象となる①所得が算出されます。

そこから②所得控除となる、社会保険(年金、健康・介護、雇用、労災)や、
配偶者控除などを入力して「課税所得」を算出します。
課税所得に税率をかけて、やっと「所得税」が計算されます。

まだ、終わりません。

さらに、住宅ローン等があれば③税額控除を引いて、最終的に「所得税納付額」が決定します。

印刷して過不足ないかチェックします。何度も直して完成となります。


晴れてできあがった確定申告書を持って、税務署にいきます。
提出と控えの2部を用意して日付印を頂いて無事終了!

えっ、これで終わり?と、少し拍子抜けしてしまうかもしれません。
その場でチェックがあるわけでもなく、何か説明が必要というわけでもありません。
税務署は申告書の内容通りに処理を進めてくれます。
初めて確定申告した時は、世の中こんな感じで回っているのだと不思議に感じたものでした。


4.確定申告作成は計画的に!
 自身の確定申告は3月9日に提出することができたので、ほっと一安心です。

まずは青色決算書を作成するのが苦労します。
毎月経理作業をすればいいのですが、領収書を溜めてしまい直前にまとめてやるので大変!
後から領収書がでてきたり、必要な書類が見つからず家中探したりと、
スムーズにいったためしがありません!

毎月きっちり集計する書類整理する必要があると、毎年反省している気がします。
皆さんも前倒しで計画的に準備することをおすすめします。


5.確定申告は、事業1年間の振り返り!
 確定申告、特に決算書の作成で自分で作成するメリットとしては、
自分の事業活動と経費の動きを紐づけることで、活動の傾向がつかめることです。

これは自分の性格にもよるかもしれませんが、
自分の印象と実際にかかった費用では、認識のズレがでてきます。

当初計画とは良くも悪くも、まったく予想しなかった結果となりました。
自分のお金の使い方にも傾向があるとわかってきます。
お金の使い方のクセを知り、来期への改善として繋げることになります。

例えば、旅費交通費の比率が大きかったり、書籍代が多かったりと、
積極的な将来への投資ができたことがわかりますが、年度によってメリハリが必要になってきます。
それを踏まえ、自身の行動特性に変化が出てくるのではないかと考えます。

税制改税は毎年でてきます。詳しい対応は税理士さんにお任せするとして、
自分を活かせる「生き金」の使い方を磨いていきたいものですね。

独立をめざす方に少しでも参考になれば幸いです。ありがとうございました。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする