今月の1日より、来年就職予定者の就活説明会が解禁されています。
経団連に加盟する企業の会社説明会などの採用活動が1日に解禁となり、2019年卒業予定の大学生の就職活動が本格的に始まる。今年は大学3年生の夏からインターンシップ(就業体験)に参加するなど学生の動き出しが早まっている。より早く学生との接点を持つ企業が多い(3月1日、日経新聞朝刊より)。
我が家にも大学3年生の娘がいて、さぞや就職活動に飛び回っているだろう、と思いきや、ノンビリしたものです。あまり就活に身を入れているようには見受けられません。たまには親らしいことをしてみるか、と久々に親子ミーティングを開催しました(父娘で話すのは何年ぶりか・・・)。娘の主張は「やりたい仕事があるが、ニッチな領域なので、取り扱う企業も限られている」「あまり昇進とか給与とかに拘らず、自分のやり方を貫きたい」「自分に合う職場環境なら、ずっと働いていたい」などというものでした。ルノアールのココア並の甘さだな、と思いながら、「中小企業とか、創業したての企業に入って、会社を一緒に作るのはどうだ」と尋ねたところ「大企業以外は考えていない」との返事。何故大企業なのかについては、業務の多様性があり、自分がやりたい部署に行ける可能性がある、一方、中小企業は「まず、知らないし~~」、給料は関係ないと言いながら「給料安いし~~」とのことでした。「でも、日本企業の企業数の99.7%は中小企業なんだよ。従業員数でも7割。むしろ中小企業に勤めることが普通です。」答えは「ふ~ん。」未だにブランドとかステイタスとかあるのでしょうか?
報道によれば2019年度採用は「売り手市場」、しかもオリンピック需要だけではなく、少子化が根本の原因であり、今後も売り手市場は続く予想、その中で学生の大企業を目指す傾向は強まり、中小企業においては必要な新入社員数の確保は困難な状態が続くと考えられています。娘との会話は、「売り手市場」の現実を目の当たりにしたことになります。
中小企業が「知らないし~」を解消するには「知る人ぞ知る」存在になること、「給料安いし~」対策には、「適正利益の確保」「独自商品の開発・販売」になるのでしょうか?娘との会話ではそれに加えて「社員を大切にしているか」が採用の鍵になるような気がしました。自分が大切にされていると感じられれば、気持ちよく働けます。また、会社の規模と「社員を大切にしているか」は関係のないことです。「働くこと」に対する自分の価値観をどこに置くかにもよりますが、「自分が会社に必要だと思われていること」は重要な要素です。これらを実践できる会社が採用も伸ばして行くと考えました。
最後に、我が娘に一言。「就職浪人は勘弁してくれ!」