「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

子ども達の予防接種の公費負担拡大に向けて

2008-05-29 22:37:20 | 小児医療
 日本のワクチン行政は遅れています。
 ここ中央区でも、少しでも充実できるようにがんばって行きたいと考えています。例えば、以前から、福祉保健委員会でも質問していますが、インフルエンザ桿菌ワクチン(Hibワクチン)への公費負担の導入などです。
 この度、葛飾区で勉強会が開催されます。
 区議会議員、市議会議員も是非参加くださいと、主催者側からお誘いが入っておりますので、その会の案内を転載します。
 この勉強会の仕掛け人のひとり、松永貞一先生は、私が尊敬申し上げる小児科医師の一人です。“たたかう小児科医”と、松永先生に知れたら怒られるかもしれませんが、私はそう表現させていただきたいと思います。子ども達の健康のために、全精力、人生をかけてたたかっていらっしゃいます。その姿に、私は是非、見慣わさせていただきたいと常々思っています。

***以下、案内***

第32回 感染・免疫懇話集談会 講演会 

今回の感染免疫懇話会は、ガラッと趣向を変えて「お金」の話です。今や、健康
保険制度が経済的に破綻しかかっているとか、後期高齢者保険制度は廃止すべき
だとかいうニュースが毎日、新聞やテレビで報道されています。しかし、要は、
医療に使うお金不足!?議論は財源確保のためにお金をいかにもっと徴収するか
に向いているようです。どうして、行政は、「予防に力を注ぐ」ことによってお
金の支出を抑えようとしないのでしょうか?その好例がワクチンです。現在、葛
飾区では水痘やムンプス(おたふく風邪)が流行っていますが、この予防注射に
積極的でない親御さんも見受けられます。国が法律で定めていないので必要が無
いと考えたり、値段が高いので考えていたりというのがその理由でしょうか?そ
の一方で、隣区の足立区では、平成19年度から水痘ワクチン接種に対して
5000円の補助を出しています。予防注射は、果たして経済効果をもたらすの
か?今回は、このことについて水痘を中心として考えてみたいと思います。勿
論、ムンプスやHibワクチンにも言及される予定です。医療関係者に限らずど
なたでも参加できます。参加費は無料です。多くの方の参加をお待ちしておりま
す。今回も、講師を交えての食事会(会費制)をがあります。

感染・免疫懇話会世話人 松永貞一 遠藤啓一郎 富田利夫 松岡洋一郎 浅野正直
上野信弥


予防接種のもたらす費用対便益分析
-水痘予防接種に対する公費補助制度の政策評価に焦点を当てて-

国立感染症研究所・感染症情報センター 主任研究官
大日康史

日時 平成20年6月23日 (月) 午後8時
会場 葛飾区医師会館 3階 講堂
東京都葛飾区立石5-15-12 
電話 3691-8536
        
【目的】 香川県三豊市・観音寺市では、2007年4月1日より香川県三豊市・観音
寺市で水痘予防接種に対する公費補助制度が導入された。その精度の効果を実証
し、定着させるために、三豊観音寺医師会、ならびに三豊市・観音寺市と協力の
下、公費補助制度導入前後の水痘罹患状況及び水痘ワクチン接種状況の比較、ワ
クチン接種による水痘罹患時の軽症化の程度と家族看護負担の比較を行う。【方
法】三豊市・観音寺市で水痘予防接種に対する公費補助制度では、市内に住民票
があり、1歳から5歳(平成14年4月1日生まれまで)で水痘未罹患の者を補助対象
者としている。自治体、医師会の協力を得て健診時調査、医師票、家族票、及び
公費補助の請求書から調査を行う。解析は2007年5月1日から2008年1月31日まで
の9ヶ月間とする。【結果】健康診断時調査では、3歳半健診時点でのワクチン有
効率は74%であったものの就学前では63%まで低下する。12月に大きな流行が
あった。家族票は医師票の6割程度であった。罹患期間は、予防接種の有無にか
かわらず最頻値は5日であった。公費補助によって、一歳児の接種率が観音寺市
では2.5倍、三豊市では5倍以上に上がった。しかしながらそれでもなお5歳まで
の平均接種率は観音寺市では22.8%、三豊市では14.0%にとどまっており全国平均
の30%に遠く及ばない。【考察】接種率は大幅に改善したが、なお全国平均を下
回っている。また、ワクチンの有効性は添付文書よりもかなり悪いことが確かめ
られた。公費補助によって両市平均で総費用では771.7万円、医療費のみでは
63.6万円節約された。
この講演は、以下の各氏との共同研究による。:菅原民枝(国立感染症研究所感
染症情報センター)、三野正博(三野小児科医院;三豊・観音寺市医師会理
事)、島内康宏 (三豊総合病院)、尾崎貴視(おおぎこどもクリニック)、谷
口泰紀 (谷口小児科医院)、香川嘉宏 (三豊・観音寺市医師会代表)

  感染・免疫懇話集談会/葛飾区医師会 

***以上、案内終わり***
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一医師として、

2008-05-29 17:47:03 | 医療
私は、中央区医師会に属しています。
中央区医師会には、若手医師を中心に中央区の医療保健福祉を充実させていこうと言う思いを持った多くの医師が集っています。

昨日も、医師会の会合があり、若手の医師と、中央区でお産ができない状況を何とかしたいという話題が出たところでした。


さて、今年度、中央区医師会の役員人事が変わり、それに伴い、委員会構成も新しくなりました。
本年度の中央区医師会の委員会は、9つあります。
健康保険委員会 、社会福祉事業委員会 、産業医活動委員会 、地域救急等委員会 、介護保険関連委員会 、 公衆衛生委員会 、小児保健委員会 、自己研鑽委員会 、広報広聴委員会です。

今回、私は、社会福祉事業委員会、地域救急等委員会の二つの委員会に委員として属しました。

医師会の医師の先生方と議論する中で、医師の視点から、中央区の社会福祉事業の充実や、救急医療、新型インフルエンザ対策、災害対策などの充実を図って行きたいと思っています。
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毎日新聞社説  築地市場移転 豊洲では食の安全守れない

2008-05-29 10:03:59 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
大切な記事でしたので、転載いたします。

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20080523k0000m070141000c.html

****以下、毎日新聞 社説より転載****

中央区築地にある東京都中央卸売市場の移転先となっている江東区豊洲地区の土壌、地下水の詳細調査結果が明らかになった。

 土壌では発がん性のあるベンゼンが環境基準の4万3000倍に達した地点や、毒性の強いシアン化合物では検出限界の860倍という地点がみつかった。

 地下水の汚染はより広範で、環境基準を上回った区域の計画地域に対する割合は、ベンゼンで14%、シアン化合物で23%に達した。

 この調査結果をふまえて、豊洲地区の土壌汚染対策検討のために設けられた専門家会議は、19日の会合で計画地域全体で2メートルの深さまで土の入れ替えをすることや、地下水管理対策の徹底などを提案した。専門家会議は7月末に最終提言を行い、都はそれを受けた土壌汚染対策を行うことにしている。当初、670億円と見込まれていた土壌汚染対策費は1000億円を超すことになりそうだ。

 では、こうした対策で本当に食の安全は確保できるのだろうか。昨年時点の調査でベンゼンが環境基準の1000倍の高汚染地点が見つかったことで、豊洲地区が鮮魚や野菜などの市場立地上、問題が多いことが明らかになっていた。これに加えて、今回の詳細調査結果である。

 地下水対策や、深部土壌の対策、さらには、大地震時の液状化への抜本的対策まで完全に行うとなれば1000億円で済むとは思われない。

 東京ガスの工場跡地である豊洲の計画地区は築地市場の移転先として不適切といわざるを得ない。ところが、都は現在も「豊洲移転ありき」の姿勢を変えていない。専門家会議もこの路線上で設けられた。

 事業計画段階での環境影響評価がしっかりと実施されていれば、豊洲の土壌や地下水の高度汚染は早い段階でチェックされた可能性が高い。また、都は複数の地点から豊洲を選定したというが、東京ガスが汚染の事実を明らかにしていたことを踏まえれば、なぜ、ほかの汚染のない地点を選ばなかったのか、疑問が残る。

 都が移転を決めたのは01年だが、その後、消費者の食の安全に対する関心は大幅に高まっている。築地市場を経由した魚介類や加工品を口にするのは都民だけではない。全国に流通している。食の安全を最優先することが行政の責任だ。

 都は築地市場の跡地を16年に立候補している東京オリンピックのメディアセンターに利用する方針だが、土壌汚染対策の拡大で当初計画の12年開場が大幅に遅れることが確実で、それも危うい。それならば、豊洲移転をいったん、白紙にして、築地での再開発や移転の場合でも豊洲以外の候補地を選定する方が生産的である。

 決断は早いほうがいい。遅れれば遅れるほど、状況は悪化する。

毎日新聞 2008年5月23日 0時01分
****転載 以上****
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月島の火事 5/28その後

2008-05-29 09:00:00 | 防災・減災
昨日、地元月島で発生した火災。ブログでもご報告致しました。

その後が、レポートされていました。

読売新聞5/29朝刊 東京版から転載。

***引用***
アパート火災で一人死亡

28日午前11時20分ごろ、中央区月島3丁目の3階建てアパートの2階から出火、201号室の約30平方メートルが焼けた。室内にいた男性が病院に運ばれたが、死亡が確認された。この部屋に一人で住んでいた男性(58)の行方が分からなくなっており、月島署が身元確認を急いでいる。同署によると、アパートの住人の女性(72)と男性(75)が軽いけが。
***引用終わり***

 住宅密集地である路地裏の火災であり、それが一室で終ったことは、消防署職員、消防団員をはじめ、消火に当たった皆様の迅速かつ適確な対応の賜物だと思います。
 しかし、残念ながら、一人の尊い人命が失われた火事になったようです。
 亡くなられました方の、ご冥福を深くお祈り申し上げます。
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