日本のワクチン行政は遅れています。
ここ中央区でも、少しでも充実できるようにがんばって行きたいと考えています。例えば、以前から、福祉保健委員会でも質問していますが、インフルエンザ桿菌ワクチン(Hibワクチン)への公費負担の導入などです。
この度、葛飾区で勉強会が開催されます。
区議会議員、市議会議員も是非参加くださいと、主催者側からお誘いが入っておりますので、その会の案内を転載します。
この勉強会の仕掛け人のひとり、松永貞一先生は、私が尊敬申し上げる小児科医師の一人です。“たたかう小児科医”と、松永先生に知れたら怒られるかもしれませんが、私はそう表現させていただきたいと思います。子ども達の健康のために、全精力、人生をかけてたたかっていらっしゃいます。その姿に、私は是非、見慣わさせていただきたいと常々思っています。
***以下、案内***
第32回 感染・免疫懇話集談会 講演会
今回の感染免疫懇話会は、ガラッと趣向を変えて「お金」の話です。今や、健康
保険制度が経済的に破綻しかかっているとか、後期高齢者保険制度は廃止すべき
だとかいうニュースが毎日、新聞やテレビで報道されています。しかし、要は、
医療に使うお金不足!?議論は財源確保のためにお金をいかにもっと徴収するか
に向いているようです。どうして、行政は、「予防に力を注ぐ」ことによってお
金の支出を抑えようとしないのでしょうか?その好例がワクチンです。現在、葛
飾区では水痘やムンプス(おたふく風邪)が流行っていますが、この予防注射に
積極的でない親御さんも見受けられます。国が法律で定めていないので必要が無
いと考えたり、値段が高いので考えていたりというのがその理由でしょうか?そ
の一方で、隣区の足立区では、平成19年度から水痘ワクチン接種に対して
5000円の補助を出しています。予防注射は、果たして経済効果をもたらすの
か?今回は、このことについて水痘を中心として考えてみたいと思います。勿
論、ムンプスやHibワクチンにも言及される予定です。医療関係者に限らずど
なたでも参加できます。参加費は無料です。多くの方の参加をお待ちしておりま
す。今回も、講師を交えての食事会(会費制)をがあります。
感染・免疫懇話会世話人 松永貞一 遠藤啓一郎 富田利夫 松岡洋一郎 浅野正直
上野信弥
予防接種のもたらす費用対便益分析
-水痘予防接種に対する公費補助制度の政策評価に焦点を当てて-
国立感染症研究所・感染症情報センター 主任研究官
大日康史
日時 平成20年6月23日 (月) 午後8時
会場 葛飾区医師会館 3階 講堂
東京都葛飾区立石5-15-12
電話 3691-8536
【目的】 香川県三豊市・観音寺市では、2007年4月1日より香川県三豊市・観音
寺市で水痘予防接種に対する公費補助制度が導入された。その精度の効果を実証
し、定着させるために、三豊観音寺医師会、ならびに三豊市・観音寺市と協力の
下、公費補助制度導入前後の水痘罹患状況及び水痘ワクチン接種状況の比較、ワ
クチン接種による水痘罹患時の軽症化の程度と家族看護負担の比較を行う。【方
法】三豊市・観音寺市で水痘予防接種に対する公費補助制度では、市内に住民票
があり、1歳から5歳(平成14年4月1日生まれまで)で水痘未罹患の者を補助対象
者としている。自治体、医師会の協力を得て健診時調査、医師票、家族票、及び
公費補助の請求書から調査を行う。解析は2007年5月1日から2008年1月31日まで
の9ヶ月間とする。【結果】健康診断時調査では、3歳半健診時点でのワクチン有
効率は74%であったものの就学前では63%まで低下する。12月に大きな流行が
あった。家族票は医師票の6割程度であった。罹患期間は、予防接種の有無にか
かわらず最頻値は5日であった。公費補助によって、一歳児の接種率が観音寺市
では2.5倍、三豊市では5倍以上に上がった。しかしながらそれでもなお5歳まで
の平均接種率は観音寺市では22.8%、三豊市では14.0%にとどまっており全国平均
の30%に遠く及ばない。【考察】接種率は大幅に改善したが、なお全国平均を下
回っている。また、ワクチンの有効性は添付文書よりもかなり悪いことが確かめ
られた。公費補助によって両市平均で総費用では771.7万円、医療費のみでは
63.6万円節約された。
この講演は、以下の各氏との共同研究による。:菅原民枝(国立感染症研究所感
染症情報センター)、三野正博(三野小児科医院;三豊・観音寺市医師会理
事)、島内康宏 (三豊総合病院)、尾崎貴視(おおぎこどもクリニック)、谷
口泰紀 (谷口小児科医院)、香川嘉宏 (三豊・観音寺市医師会代表)
感染・免疫懇話集談会/葛飾区医師会
***以上、案内終わり***
ここ中央区でも、少しでも充実できるようにがんばって行きたいと考えています。例えば、以前から、福祉保健委員会でも質問していますが、インフルエンザ桿菌ワクチン(Hibワクチン)への公費負担の導入などです。
この度、葛飾区で勉強会が開催されます。
区議会議員、市議会議員も是非参加くださいと、主催者側からお誘いが入っておりますので、その会の案内を転載します。
この勉強会の仕掛け人のひとり、松永貞一先生は、私が尊敬申し上げる小児科医師の一人です。“たたかう小児科医”と、松永先生に知れたら怒られるかもしれませんが、私はそう表現させていただきたいと思います。子ども達の健康のために、全精力、人生をかけてたたかっていらっしゃいます。その姿に、私は是非、見慣わさせていただきたいと常々思っています。
***以下、案内***
第32回 感染・免疫懇話集談会 講演会
今回の感染免疫懇話会は、ガラッと趣向を変えて「お金」の話です。今や、健康
保険制度が経済的に破綻しかかっているとか、後期高齢者保険制度は廃止すべき
だとかいうニュースが毎日、新聞やテレビで報道されています。しかし、要は、
医療に使うお金不足!?議論は財源確保のためにお金をいかにもっと徴収するか
に向いているようです。どうして、行政は、「予防に力を注ぐ」ことによってお
金の支出を抑えようとしないのでしょうか?その好例がワクチンです。現在、葛
飾区では水痘やムンプス(おたふく風邪)が流行っていますが、この予防注射に
積極的でない親御さんも見受けられます。国が法律で定めていないので必要が無
いと考えたり、値段が高いので考えていたりというのがその理由でしょうか?そ
の一方で、隣区の足立区では、平成19年度から水痘ワクチン接種に対して
5000円の補助を出しています。予防注射は、果たして経済効果をもたらすの
か?今回は、このことについて水痘を中心として考えてみたいと思います。勿
論、ムンプスやHibワクチンにも言及される予定です。医療関係者に限らずど
なたでも参加できます。参加費は無料です。多くの方の参加をお待ちしておりま
す。今回も、講師を交えての食事会(会費制)をがあります。
感染・免疫懇話会世話人 松永貞一 遠藤啓一郎 富田利夫 松岡洋一郎 浅野正直
上野信弥
予防接種のもたらす費用対便益分析
-水痘予防接種に対する公費補助制度の政策評価に焦点を当てて-
国立感染症研究所・感染症情報センター 主任研究官
大日康史
日時 平成20年6月23日 (月) 午後8時
会場 葛飾区医師会館 3階 講堂
東京都葛飾区立石5-15-12
電話 3691-8536
【目的】 香川県三豊市・観音寺市では、2007年4月1日より香川県三豊市・観音
寺市で水痘予防接種に対する公費補助制度が導入された。その精度の効果を実証
し、定着させるために、三豊観音寺医師会、ならびに三豊市・観音寺市と協力の
下、公費補助制度導入前後の水痘罹患状況及び水痘ワクチン接種状況の比較、ワ
クチン接種による水痘罹患時の軽症化の程度と家族看護負担の比較を行う。【方
法】三豊市・観音寺市で水痘予防接種に対する公費補助制度では、市内に住民票
があり、1歳から5歳(平成14年4月1日生まれまで)で水痘未罹患の者を補助対象
者としている。自治体、医師会の協力を得て健診時調査、医師票、家族票、及び
公費補助の請求書から調査を行う。解析は2007年5月1日から2008年1月31日まで
の9ヶ月間とする。【結果】健康診断時調査では、3歳半健診時点でのワクチン有
効率は74%であったものの就学前では63%まで低下する。12月に大きな流行が
あった。家族票は医師票の6割程度であった。罹患期間は、予防接種の有無にか
かわらず最頻値は5日であった。公費補助によって、一歳児の接種率が観音寺市
では2.5倍、三豊市では5倍以上に上がった。しかしながらそれでもなお5歳まで
の平均接種率は観音寺市では22.8%、三豊市では14.0%にとどまっており全国平均
の30%に遠く及ばない。【考察】接種率は大幅に改善したが、なお全国平均を下
回っている。また、ワクチンの有効性は添付文書よりもかなり悪いことが確かめ
られた。公費補助によって両市平均で総費用では771.7万円、医療費のみでは
63.6万円節約された。
この講演は、以下の各氏との共同研究による。:菅原民枝(国立感染症研究所感
染症情報センター)、三野正博(三野小児科医院;三豊・観音寺市医師会理
事)、島内康宏 (三豊総合病院)、尾崎貴視(おおぎこどもクリニック)、谷
口泰紀 (谷口小児科医院)、香川嘉宏 (三豊・観音寺市医師会代表)
感染・免疫懇話集談会/葛飾区医師会
***以上、案内終わり***