AYA(アヤ)世代とは、Adolescent(思春期)&Young Adult(若年成人)の頭文字をとったもので15歳〜39歳をさします。心身の変化も大きく、進学、就職、恋愛・結婚、出産、子育てなど様々な重要なライフイベントに直面する時期でもあり、その時期にがんに罹患することの影響は計り知れません。
AYA世代がん患者へのアンケートでも、自分の将来、学業、仕事、後遺症・合併症、不妊治療・生殖機能、家族の将来、経済的なことなど多様な悩みを抱えられています。
現在、『第4期がん対策推進基本計画』(令和5年3月28日閣議決定)の下、がん医療は、急速に進歩を進歩を続けており、拠点病院ができ、病院内に「がん相談支援センター」を設置し、様々な悩みに応じる対応ができるようにしています。
サポートとしては、例えば、不妊治療については、精子・卵子の治療前に温存をし、治療後温存したものを体に戻すことがなされ、公的助成があります。
治療に伴う脱毛や乳房切除など手術痕には、アピアランスケアとしてウイッグや胸部補正具等が用いられ、自治体によっては購入費助成もあります。
進学への合理的配慮については、「独立行政法人日本学生支援機構」のウェブサイトで「合理的配慮ハンドブック」に詳しく記載があります。
就労について、会社への申し出に基づき産業医を交え「両立支援・職場復帰支援プラン」が作成されます。社会保険労務士にもご相談ください。
経済的負担については、高額療養費制度、医療費控除、傷病手当金、障害年金、障害者手帳、生活保護制度、奨学金制度などがあります。
全国には集まるイベントや支援グループがあり、同じような経験をした仲間と話をすること(ピアサポート)で前向きになれたという人も多くいます。家族ケアも重要です。医療者・患者・家族が協働する「一般社団法人AYAがんの医療と支援のあり方研究会」からの情報提供も有用です。
以上
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