市が、勝手に小学校の図書館から、「はだしのゲン」を回収していたなら、政治の教育への介入となり、大問題。
大丈夫か?泉佐野市。
下に掲載の朝日新聞の記事には、さらに、信じられない記載があります。
読んだ子を割り出して、指導することを考えていたとのこと。
「だが教育長は市長の意向を理由に「何らかの指導が必要」と譲らず、「閲覧記録を確認するなどして読んだ子を特定し、個別に指導できないか」と打診したという。」
思想信条の自由を、侵害する行為ではないか?
もし、知らない大人に、単に本を読んだということだけで呼び出され、いきなり個別の指導がなされたら、どれほど、子ども達が傷つくことか。
********************毎日新聞***********************************************
http://mainichi.jp/select/news/20140320k0000e040203000c.html
はだしのゲン:小中学校13校の図書室から回収 泉佐野
毎日新聞 2014年03月20日 11時47分(最終更新 03月20日 12時23分)
◇市長が「差別的な表現が多く、放置できない」
広島に投下された原爆の悲惨さをテーマにした漫画「はだしのゲン」128冊が大阪府泉佐野市の小中学校13校の図書室から約2カ月にわたり撤去されていたことが分かった。千代松大耕(ひろやす)市長(40)が「差別的な表現が多く、放置できない」として市教委に対応を指示。今年1月、中藤辰洋教育長(61)が図書室から撤去し市教委に集めるよう各校に指示したという。市教委は「問題になる表現の把握など今後の指導の準備が済んだ」とし、20日午後の校長会で各校に返却する。
市教委によると、「はだしのゲン」は小学校13校のうち8校と中学校全5校で図書室に開架で保管されていた。昨年11月、「『乞食』や『ルンペン』など、人権にかかわるような表現が多く、見過ごすわけにはいかない」として、市長が教育長に対応の検討を指示した。教育長は同月、校長会を通じ、「はだしのゲン」を図書室から撤去し、別の場所に保管するよう要請。しかし、各校が従わなかったので、今年1月には、「市教育委員(7人)にも読んでもらい、議論してもらう必要がある」として、回収を指示したという。
これに対し、同市立校長会(会長=宮本純子・長南中校長)は「学校図書館の運営権限は校長にあり、市教委が一方的に蔵書の回収を行うことは受け入れられない」「特定の価値観や思想に基づいて読むことさえできなくするのは児童への人権侵害」などとする抗議文を1〜2月に計2回、市教委に提出。回収指示の撤回と本の返却を求めた。
「はだしのゲン」は広島原爆で肉親を亡くした故・中沢啓治氏の自伝的漫画。松江市教委が「過激な描写がある」などとして学校図書室での閲覧を制限していたことが昨年8月に発覚。千代松市長によると、その後、市民から「市長は内容についてどう思うか」と問い合わせを受け、実際に読んだという。「反戦や生命の大切さなど作品の大きなテーマを否定しているわけではない。人権行政を進める立場として、不適切な言葉を放置していいのかという問題提起だ」と説明している。
中藤教育長は「作品自体ではなく差別的表現に問題があるということだ。学校現場には、使ってはいけない言葉などの指導をしてほしいと思っている」と話した。今後、「はだしのゲン」の中の問題となる表現をリスト化して指導用に使うなどの方法を検討するという。【山田泰正】
*********朝日新聞*************************
http://www.asahi.com/articles/ASG3M7G13G3MPTIL033.html
「なぜゲンだけなのか」 回収協力の校長「悔やんでる」
編集委員・西見誠一、倉富竜太
2014年3月20日07時15分
大阪府泉佐野市の小中学校図書室から、子どもたちの知らない間に「はだしのゲン」が消えていた。きっかけは作品の「差別的表現」を問題視した市長の意向だった。市長の価値観で教育行政が左右された事態を校長らは批判。市教委は20日に返す方針を示した。
「はだしのゲン」回収 泉佐野の市立小中の図書室
「いかなる理由があっても、市教委が一方的に蔵書の閉架や回収を行うことは校長として違和感を禁じ得ず、到底受け入れられない」
市立小中学校の校長でつくる市立校長会は1月23日、強い調子で回収に抗議する文書を中藤辰洋教育長に手渡した。だが教育長は市長の意向を理由に「何らかの指導が必要」と譲らず、「閲覧記録を確認するなどして読んだ子を特定し、個別に指導できないか」と打診したという。
校長会はこれを拒否。「不適切な表現があるからといって一律に閲覧制限をするのは教育になじまない」「大量の蔵書から不適切な表現が含まれる作品を拾い出し、語句を逐一訂正指導するようなことは不可能」などとする文書を再び教育長に出し、回収指示の撤回と本の返却を求めていた。
校長の一人は「教育長の指示とはいえ、回収に協力してしまったことを悔やんでいる。差別的表現のある本はほかにもあるのに、なぜゲンだけなのか。狙い撃ちにされたとしか思えない」と話す。
別の校長は「昨年夏、松江であれだけゲンの閲覧制限が問題になったのに……。市教委はあの教訓から一体何を学んだのか」。
千代松大耕(ひろやす)市長は2011年4月の市長選に市議から立候補し、現在1期目。教職員に入学式や卒業式での君が代の起立斉唱を義務づける条例を大阪府・市に続いて制定したほか、府独自の学力テストの学校別成績を市教委の反対を押し切って公表したり、教育行政への首長の関与を明文化した条例を制定したりするなど、以前から教育行政に強い関心を持ってきた。
「ゲン」の中には、君が代や天皇制を批判する箇所も出てくるが、市長は「そこを問題視したわけではない」と説明している。
20日に返す方針について、中藤教育長は「早く返すべきだとは思っていた」と説明。返す際の「指導」の内容については「検討中」としている。(編集委員・西見誠一、倉富竜太)
大丈夫か?泉佐野市。
下に掲載の朝日新聞の記事には、さらに、信じられない記載があります。
読んだ子を割り出して、指導することを考えていたとのこと。
「だが教育長は市長の意向を理由に「何らかの指導が必要」と譲らず、「閲覧記録を確認するなどして読んだ子を特定し、個別に指導できないか」と打診したという。」
思想信条の自由を、侵害する行為ではないか?
もし、知らない大人に、単に本を読んだということだけで呼び出され、いきなり個別の指導がなされたら、どれほど、子ども達が傷つくことか。
********************毎日新聞***********************************************
http://mainichi.jp/select/news/20140320k0000e040203000c.html
はだしのゲン:小中学校13校の図書室から回収 泉佐野
毎日新聞 2014年03月20日 11時47分(最終更新 03月20日 12時23分)
◇市長が「差別的な表現が多く、放置できない」
広島に投下された原爆の悲惨さをテーマにした漫画「はだしのゲン」128冊が大阪府泉佐野市の小中学校13校の図書室から約2カ月にわたり撤去されていたことが分かった。千代松大耕(ひろやす)市長(40)が「差別的な表現が多く、放置できない」として市教委に対応を指示。今年1月、中藤辰洋教育長(61)が図書室から撤去し市教委に集めるよう各校に指示したという。市教委は「問題になる表現の把握など今後の指導の準備が済んだ」とし、20日午後の校長会で各校に返却する。
市教委によると、「はだしのゲン」は小学校13校のうち8校と中学校全5校で図書室に開架で保管されていた。昨年11月、「『乞食』や『ルンペン』など、人権にかかわるような表現が多く、見過ごすわけにはいかない」として、市長が教育長に対応の検討を指示した。教育長は同月、校長会を通じ、「はだしのゲン」を図書室から撤去し、別の場所に保管するよう要請。しかし、各校が従わなかったので、今年1月には、「市教育委員(7人)にも読んでもらい、議論してもらう必要がある」として、回収を指示したという。
これに対し、同市立校長会(会長=宮本純子・長南中校長)は「学校図書館の運営権限は校長にあり、市教委が一方的に蔵書の回収を行うことは受け入れられない」「特定の価値観や思想に基づいて読むことさえできなくするのは児童への人権侵害」などとする抗議文を1〜2月に計2回、市教委に提出。回収指示の撤回と本の返却を求めた。
「はだしのゲン」は広島原爆で肉親を亡くした故・中沢啓治氏の自伝的漫画。松江市教委が「過激な描写がある」などとして学校図書室での閲覧を制限していたことが昨年8月に発覚。千代松市長によると、その後、市民から「市長は内容についてどう思うか」と問い合わせを受け、実際に読んだという。「反戦や生命の大切さなど作品の大きなテーマを否定しているわけではない。人権行政を進める立場として、不適切な言葉を放置していいのかという問題提起だ」と説明している。
中藤教育長は「作品自体ではなく差別的表現に問題があるということだ。学校現場には、使ってはいけない言葉などの指導をしてほしいと思っている」と話した。今後、「はだしのゲン」の中の問題となる表現をリスト化して指導用に使うなどの方法を検討するという。【山田泰正】
*********朝日新聞*************************
http://www.asahi.com/articles/ASG3M7G13G3MPTIL033.html
「なぜゲンだけなのか」 回収協力の校長「悔やんでる」
編集委員・西見誠一、倉富竜太
2014年3月20日07時15分
大阪府泉佐野市の小中学校図書室から、子どもたちの知らない間に「はだしのゲン」が消えていた。きっかけは作品の「差別的表現」を問題視した市長の意向だった。市長の価値観で教育行政が左右された事態を校長らは批判。市教委は20日に返す方針を示した。
「はだしのゲン」回収 泉佐野の市立小中の図書室
「いかなる理由があっても、市教委が一方的に蔵書の閉架や回収を行うことは校長として違和感を禁じ得ず、到底受け入れられない」
市立小中学校の校長でつくる市立校長会は1月23日、強い調子で回収に抗議する文書を中藤辰洋教育長に手渡した。だが教育長は市長の意向を理由に「何らかの指導が必要」と譲らず、「閲覧記録を確認するなどして読んだ子を特定し、個別に指導できないか」と打診したという。
校長会はこれを拒否。「不適切な表現があるからといって一律に閲覧制限をするのは教育になじまない」「大量の蔵書から不適切な表現が含まれる作品を拾い出し、語句を逐一訂正指導するようなことは不可能」などとする文書を再び教育長に出し、回収指示の撤回と本の返却を求めていた。
校長の一人は「教育長の指示とはいえ、回収に協力してしまったことを悔やんでいる。差別的表現のある本はほかにもあるのに、なぜゲンだけなのか。狙い撃ちにされたとしか思えない」と話す。
別の校長は「昨年夏、松江であれだけゲンの閲覧制限が問題になったのに……。市教委はあの教訓から一体何を学んだのか」。
千代松大耕(ひろやす)市長は2011年4月の市長選に市議から立候補し、現在1期目。教職員に入学式や卒業式での君が代の起立斉唱を義務づける条例を大阪府・市に続いて制定したほか、府独自の学力テストの学校別成績を市教委の反対を押し切って公表したり、教育行政への首長の関与を明文化した条例を制定したりするなど、以前から教育行政に強い関心を持ってきた。
「ゲン」の中には、君が代や天皇制を批判する箇所も出てくるが、市長は「そこを問題視したわけではない」と説明している。
20日に返す方針について、中藤教育長は「早く返すべきだとは思っていた」と説明。返す際の「指導」の内容については「検討中」としている。(編集委員・西見誠一、倉富竜太)
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