本日9/2 中央区総合防災訓練が、あかつき公園を中心に開催されました。
ひとこと、
「他機関連携や要援護者支援など、大切なところに力点を置いたすばらしい訓練であった」と高く評価いたします。
写真は、トリアージ訓練の現場。(テント内、そういえば、夜になったら、電球とかつくのかな?)
特に評価する点や、今後の課題など、感じた点を順不同に述べます。
①評価:手話通訳者の参加
耳の聞こえの不自由な方を、災害拠点で支援するために、手話通訳者が災害避難拠点に配置されることになり、昨年18年度、手話通訳者と中央区は、そのことの協定を結びました。今回、その手話通訳者のグループが、ブースを出すとともに、防災訓練でも手話通訳を実施。
今後は、耳の聞こえの不自由な方であると仮定した、トリアージの患者を想定し、トリアージの現場で、手話通訳者が、耳の聞こえの不自由な負傷者と医師との通訳に入ったトリアージという特殊ケースの訓練も入れてもよいかもしれない。
②課題:トリアージの質の向上
トリアージとは、負傷者に早期治療の必要性や負傷の重傷度を、軽症・中等症・重症の三分類及び死亡にカテゴリー分けする作業。この作業をすることで、緊急に治療が必要な負傷者を即座に治療できる体制を構築できる。
今回も医師参加のもと、トリアージを行った。実際の負傷者は、メイキャップのプロが、本当の傷らしく傷を体に作り、演技者がその負傷者を演じるという映画・ドラマ並みの迫真の演技の中での訓練。
結果として、私もトリアージされた後の、中等症の負傷者が行く場所をのぞいた。そこには、重傷者として分類されるべき負傷者が2-3名いらっしゃって、まだ、早く重傷者の場所にうつしてくれと迫真の演技中。
トリアージは、難しい。少ない時間に多数者を重症度分けするので、判断ミスはあるし、また、中等症と分類されても、時間とともに重症に移行するケースもありうる。
トリアージの質を上げるために、①今回なぜ、トリアージの重症度分類があやまったかの原因分析、②医療者は年に一度ぐらいはトリアージ訓練と心肺蘇生訓練を受けるなど日頃の技術向上、③トリアージということを災害時はうけるということの一般人への周知、④今後は、一度診たら終わりというのではなく、重症度が誤っていたものを発見し、行くべき重症度のところに重傷者を運ぶというトリアージを完璧にするという訓練の質の向上。(搬送先での再トリアージ)などを取り入れていくべきであると考える。
③評価:地震体験
(高価な)起震車を中央区も購入。地震は体で覚えなくてはならない。今後、子育て支援の広場、児童館、学校、自治会・町会など、いろいろなイベント・さまざまな場所に出向き、体で地震体験をすることで、地震のへの備えを喚起する手段としてフル回転させていただきたい。
④評価:町会・自治会などの地域防災拠点組織の積極的参加
地域の防災拠点委員会も順調に機能してきた手ごたえを感じた防災訓練であった。すなわち、地域主導で、要支援者の車椅子介助で避難する訓練ができていた。また、ある防災拠点委員会では、そろいのジャンパーなどをつくり、なおかつ背にはその人物の役職を記入(例えば委員長、副委員長、渉外班、食量班班長など)。これは、災害時には非常に役立つ。その人がどういう役の人かがわかれば、動きがスムーズになるはずである。
ちなみに医師会も赤いジャケットに大きく医師と書いたそろいのジャケットを着用し、わかりやすく示していた。
⑤評価:メリハリのついた総合防災訓練
8:30集合の9:00から開始で12:00までの訓練。①避難訓練の時間(住民避難訓練、関係機関連携訓練) ②啓蒙の時間(各種ブースを回ったり、起震車体験、消火器体験、煙体験、AED体験など) ③警察、消防の実演 ④炊き出し訓練(おなかもすいた昼前にご飯とトン汁を参加者にふるまう)とポンプ奏法見物で一休み
と訓練の内容を明確にし、メリハリの着いた訓練であった。
⑥課題:京橋地域のみの参加
今回は、京橋地域中心の訓練。区全体の組織が集うということがない点や、各地域はこのような大規模訓練は3年に一度程度になってしまう点がある。場所の制約もあり、中央区では全体訓練は難しいだろうが、各地域(京橋/銀座・日本橋・月島/佃)を回ったとしても、他の地域の防災関係者は毎年そろうようにして、全体の顔を毎年見る形にしておいた方がよいのではないかと考える。災害は、全中央区に起こるわけで、中央区全体でわが区を守るという顔の見える関係を保持するために。
⑦課題:一人暮らし高齢者への支援
防災グッズ(高温探知機・煙探知機など一つ約5000円)の無料配布なども考えてもよいかもしれない。
高齢者は一人ではつけることができないので、中央区シルバー人材センター等を利用し、町会ごとに日を決めて設置を実施するなどするとよいかもしれない。
⑧課題:耐震診断と耐震補強
月島など中央区には長屋など木造も多い。耐震診断をし、耐震補強もするにあたり、助成制度の周知と実際の耐震補強の積極的な働きかけが必要。
⑨評価:倒壊度評価のボランティア
災害が起こり、壊れかけた住居の安全性を建築士がボランティアで診断をつける制度がある。周知を。
災害後、壊れかけた住居に荷物をとりに入り、倒壊して二次被害にあうのをなくすことが出来るはずである。
⑩評価:ペット対策
ペットの避難も想定すべきであり、区はペット用の避難所も用意。今回の訓練でも獣医師も参加。
⑪課題:消防団と住民との連携
今回の訓練でもそうだけど、消防団と地域の自治会・町会との連携が少ないように感じる。消防団は、地元密着なのだけど。
⑫評価:消防ボランティアの多数の参加
消防団ではないが、災害時にボランティアとして負傷者の搬送などに積極的に多くのボランティアがきちんと資格証を首にかけ、参加。ボランティアの力が心強かった。
⑬評価:河川輸送にも重点を置いた訓練
中央区の場合、川を有効に活用する必要があるし、また、橋が落ち、川が支障になることがあり、河川を頭に入れた訓練が必要。
⑭評価:中央区の学校や公共機関は、すべて耐震診断を済ませ、耐震工事済みという
聞いた話であり、行政の確認はまだであるが、中央区は、中央区の学校や公共機関は、すべて耐震診断を済ませ、耐震工事済みという。
災害時には、公共機関・学校は、安心して避難に耐えうるという。
⑮課題:さらなる住民参加を!
地域の自治会・町会の防災拠点委員会メンバーの方々は、積極的に本日の訓練に参加したと思われます。では、自治会・町会に入られていない住民はどれだけ参加していたでしょうか?災害弱者と考えられる方は、すべてのプログラムは難しいにしても、どれだけ参加していたでしょうか?子ども連れの参加、高齢者の参加、障がい者の参加はどれだけあったでしょうか?
参加を求める広報はどんな感じで行われたのでしょうか。積極的に参加を促す手段は他になかったのでしょうか。
もっともっと多くの地域住民の参加を促す方法を考えて行くべきだと思います。
⑯課題:反省会はどのような形で?
連携機関一同に会した反省会はするのだろうか?
⑰課題:わが身を正せ
災害時は、議会局を中心に、中央区議災害対策本部を設置することになっている。
行政の災害対策をチェックするだけでなく、われわれ議員も、中央区そして中央区民に何が出来るか、全議員30名で意思疎通を図っておかねばならない。
災害時に、議員が有効に動けること、特に関係機関同士の調整も含め、あると思われる。
以上、
9月に入りましたが、残暑厳しい中、防災訓練に参加された地域住民の皆様、参加協力下さった関係機関の皆様、企画運営された中央区行政の皆様、本当にお疲れ様でございました。
防災訓練終了後、顔は知らずとも、訓練を作っていった方々と、「お疲れ様!」と自然と声を掛け合った。地域の力を感じつつ。
ひとこと、
「他機関連携や要援護者支援など、大切なところに力点を置いたすばらしい訓練であった」と高く評価いたします。
写真は、トリアージ訓練の現場。(テント内、そういえば、夜になったら、電球とかつくのかな?)
特に評価する点や、今後の課題など、感じた点を順不同に述べます。
①評価:手話通訳者の参加
耳の聞こえの不自由な方を、災害拠点で支援するために、手話通訳者が災害避難拠点に配置されることになり、昨年18年度、手話通訳者と中央区は、そのことの協定を結びました。今回、その手話通訳者のグループが、ブースを出すとともに、防災訓練でも手話通訳を実施。
今後は、耳の聞こえの不自由な方であると仮定した、トリアージの患者を想定し、トリアージの現場で、手話通訳者が、耳の聞こえの不自由な負傷者と医師との通訳に入ったトリアージという特殊ケースの訓練も入れてもよいかもしれない。
②課題:トリアージの質の向上
トリアージとは、負傷者に早期治療の必要性や負傷の重傷度を、軽症・中等症・重症の三分類及び死亡にカテゴリー分けする作業。この作業をすることで、緊急に治療が必要な負傷者を即座に治療できる体制を構築できる。
今回も医師参加のもと、トリアージを行った。実際の負傷者は、メイキャップのプロが、本当の傷らしく傷を体に作り、演技者がその負傷者を演じるという映画・ドラマ並みの迫真の演技の中での訓練。
結果として、私もトリアージされた後の、中等症の負傷者が行く場所をのぞいた。そこには、重傷者として分類されるべき負傷者が2-3名いらっしゃって、まだ、早く重傷者の場所にうつしてくれと迫真の演技中。
トリアージは、難しい。少ない時間に多数者を重症度分けするので、判断ミスはあるし、また、中等症と分類されても、時間とともに重症に移行するケースもありうる。
トリアージの質を上げるために、①今回なぜ、トリアージの重症度分類があやまったかの原因分析、②医療者は年に一度ぐらいはトリアージ訓練と心肺蘇生訓練を受けるなど日頃の技術向上、③トリアージということを災害時はうけるということの一般人への周知、④今後は、一度診たら終わりというのではなく、重症度が誤っていたものを発見し、行くべき重症度のところに重傷者を運ぶというトリアージを完璧にするという訓練の質の向上。(搬送先での再トリアージ)などを取り入れていくべきであると考える。
③評価:地震体験
(高価な)起震車を中央区も購入。地震は体で覚えなくてはならない。今後、子育て支援の広場、児童館、学校、自治会・町会など、いろいろなイベント・さまざまな場所に出向き、体で地震体験をすることで、地震のへの備えを喚起する手段としてフル回転させていただきたい。
④評価:町会・自治会などの地域防災拠点組織の積極的参加
地域の防災拠点委員会も順調に機能してきた手ごたえを感じた防災訓練であった。すなわち、地域主導で、要支援者の車椅子介助で避難する訓練ができていた。また、ある防災拠点委員会では、そろいのジャンパーなどをつくり、なおかつ背にはその人物の役職を記入(例えば委員長、副委員長、渉外班、食量班班長など)。これは、災害時には非常に役立つ。その人がどういう役の人かがわかれば、動きがスムーズになるはずである。
ちなみに医師会も赤いジャケットに大きく医師と書いたそろいのジャケットを着用し、わかりやすく示していた。
⑤評価:メリハリのついた総合防災訓練
8:30集合の9:00から開始で12:00までの訓練。①避難訓練の時間(住民避難訓練、関係機関連携訓練) ②啓蒙の時間(各種ブースを回ったり、起震車体験、消火器体験、煙体験、AED体験など) ③警察、消防の実演 ④炊き出し訓練(おなかもすいた昼前にご飯とトン汁を参加者にふるまう)とポンプ奏法見物で一休み
と訓練の内容を明確にし、メリハリの着いた訓練であった。
⑥課題:京橋地域のみの参加
今回は、京橋地域中心の訓練。区全体の組織が集うということがない点や、各地域はこのような大規模訓練は3年に一度程度になってしまう点がある。場所の制約もあり、中央区では全体訓練は難しいだろうが、各地域(京橋/銀座・日本橋・月島/佃)を回ったとしても、他の地域の防災関係者は毎年そろうようにして、全体の顔を毎年見る形にしておいた方がよいのではないかと考える。災害は、全中央区に起こるわけで、中央区全体でわが区を守るという顔の見える関係を保持するために。
⑦課題:一人暮らし高齢者への支援
防災グッズ(高温探知機・煙探知機など一つ約5000円)の無料配布なども考えてもよいかもしれない。
高齢者は一人ではつけることができないので、中央区シルバー人材センター等を利用し、町会ごとに日を決めて設置を実施するなどするとよいかもしれない。
⑧課題:耐震診断と耐震補強
月島など中央区には長屋など木造も多い。耐震診断をし、耐震補強もするにあたり、助成制度の周知と実際の耐震補強の積極的な働きかけが必要。
⑨評価:倒壊度評価のボランティア
災害が起こり、壊れかけた住居の安全性を建築士がボランティアで診断をつける制度がある。周知を。
災害後、壊れかけた住居に荷物をとりに入り、倒壊して二次被害にあうのをなくすことが出来るはずである。
⑩評価:ペット対策
ペットの避難も想定すべきであり、区はペット用の避難所も用意。今回の訓練でも獣医師も参加。
⑪課題:消防団と住民との連携
今回の訓練でもそうだけど、消防団と地域の自治会・町会との連携が少ないように感じる。消防団は、地元密着なのだけど。
⑫評価:消防ボランティアの多数の参加
消防団ではないが、災害時にボランティアとして負傷者の搬送などに積極的に多くのボランティアがきちんと資格証を首にかけ、参加。ボランティアの力が心強かった。
⑬評価:河川輸送にも重点を置いた訓練
中央区の場合、川を有効に活用する必要があるし、また、橋が落ち、川が支障になることがあり、河川を頭に入れた訓練が必要。
⑭評価:中央区の学校や公共機関は、すべて耐震診断を済ませ、耐震工事済みという
聞いた話であり、行政の確認はまだであるが、中央区は、中央区の学校や公共機関は、すべて耐震診断を済ませ、耐震工事済みという。
災害時には、公共機関・学校は、安心して避難に耐えうるという。
⑮課題:さらなる住民参加を!
地域の自治会・町会の防災拠点委員会メンバーの方々は、積極的に本日の訓練に参加したと思われます。では、自治会・町会に入られていない住民はどれだけ参加していたでしょうか?災害弱者と考えられる方は、すべてのプログラムは難しいにしても、どれだけ参加していたでしょうか?子ども連れの参加、高齢者の参加、障がい者の参加はどれだけあったでしょうか?
参加を求める広報はどんな感じで行われたのでしょうか。積極的に参加を促す手段は他になかったのでしょうか。
もっともっと多くの地域住民の参加を促す方法を考えて行くべきだと思います。
⑯課題:反省会はどのような形で?
連携機関一同に会した反省会はするのだろうか?
⑰課題:わが身を正せ
災害時は、議会局を中心に、中央区議災害対策本部を設置することになっている。
行政の災害対策をチェックするだけでなく、われわれ議員も、中央区そして中央区民に何が出来るか、全議員30名で意思疎通を図っておかねばならない。
災害時に、議員が有効に動けること、特に関係機関同士の調整も含め、あると思われる。
以上、
9月に入りましたが、残暑厳しい中、防災訓練に参加された地域住民の皆様、参加協力下さった関係機関の皆様、企画運営された中央区行政の皆様、本当にお疲れ様でございました。
防災訓練終了後、顔は知らずとも、訓練を作っていった方々と、「お疲れ様!」と自然と声を掛け合った。地域の力を感じつつ。
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