「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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地域の見守りで大切なこと 駒沢大学川上冨雄先生のご講演R1.6.14を拝聴して。「癒す」「遊ぶ」「学ぶ」「交わる」を支える。なによりも楽しく。個人情報保護法の壁は乗り越えられる。

2019-06-14 18:22:20 | NPO・地域力

 駒沢大学川上冨雄先生の地域の見守りに関するご講演R1.6.14を拝聴して、地域の見守りで大事な点について書きます。

 今、少子高齢化、無縁社会の進展、中間層の減少などを背景に、生活問題、社会問題が噴出している一方、福祉制度だけでは解決が困難な課題が多数出ています。


 幸いにして、社会福祉基礎構造改革の恩恵を受け、2000年の社会福祉法(旧社会福祉事業法)により法律が後押しをしてくれています。(最後に同法第一章 総則のみ抜粋)

 すなわち、社会福祉の理念・目標・考え方が、

 「弱者に手を差し伸べ、保護・救済する」という考え方(憲法25条「生存権」保障)から、

 「個人の尊厳が尊重され地域で主体的に自立生活を送る」「生きがいを持って暮らすと言う自己実現保障」(憲法13条「幸福追求権」保障)へと転換したとのことです。


 以下、ご講演を拝聴しながら、地域の見守りで大事と考えた点。(あくまで、小坂の理解の上で記載しており、記載内容の責任は小坂にあります。)

〇住民が担えることは、住民の暮らしのなかにおける「癒す」「遊ぶ」「学ぶ」「交わる」の部分。一方、行政が支えねばならないところは、「住む」「費やす」「働く」「育てる」。

〇地域のかたがたは、様々な行政からの役割も担っており、容量の限界値を超えているところも多い。後継人材不足もある。役割の整理も必要かもしれない。課題のふるい分け

〇行政・社協・包括等の専門家も加え、サポートチームの形で、地域を支えるのが理想。

〇住民福祉活動は、なによりも楽しく

〇個人情報保護法の壁を乗り越える。地域活動においては、プライバシーかどうかは、一般社会の規範に基づいて決まるのではなく、本人が決めること。

 秘密を守ることが目的ではなく、「秘密を守ることができる人である」という信頼を得ていくことが重要

〇すぐには成果は出ないかもしれないけれど、心身の健康に留意し、元気に活動をしていきましょう!

以上

*****社会福祉法 関連条文抜粋*******

第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、社会福祉を目的とする事業の全分野における共通的基本事項を定め、社会福祉を目的とする他の法律と相まつて、福祉サービスの利用者の利益の保護及び地域における社会福祉(以下「地域福祉」という。)の推進を図るとともに、社会福祉事業の公明かつ適正な実施の確保及び社会福祉を目的とする事業の健全な発達を図り、もつて社会福祉の増進に資することを目的とする。

(定義)
第二条 この法律において「社会福祉事業」とは、第一種社会福祉事業及び第二種社会福祉事業をいう。
2 次に掲げる事業を第一種社会福祉事業とする。
一 生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)に規定する救護施設、更生施設その他生計困難者を無料又は低額な料金で入所させて生活の扶助を行うことを目的とする施設を経営する事業及び生計困難者に対して助葬を行う事業
二 児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)に規定する乳児院、母子生活支援施設、児童養護施設、障害児入所施設、児童心理治療施設又は児童自立支援施設を経営する事業
三 老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)に規定する養護老人ホーム、特別養護老人ホーム又は軽費老人ホームを経営する事業
四 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)に規定する障害者支援施設を経営する事業
五 削除
六 売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)に規定する婦人保護施設を経営する事業
七 授産施設を経営する事業及び生計困難者に対して無利子又は低利で資金を融通する事業
3 次に掲げる事業を第二種社会福祉事業とする。
一 生計困難者に対して、その住居で衣食その他日常の生活必需品若しくはこれに要する金銭を与え、又は生活に関する相談に応ずる事業
一の二 生活困窮者自立支援法(平成二十五年法律第百五号)に規定する認定生活困窮者就労訓練事業
二 児童福祉法に規定する障害児通所支援事業、障害児相談支援事業、児童自立生活援助事業、放課後児童健全育成事業、子育て短期支援事業、乳児家庭全戸訪問事業、養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業、一時預かり事業、小規模住居型児童養育事業、小規模保育事業、病児保育事業又は子育て援助活動支援事業、同法に規定する助産施設、保育所、児童厚生施設又は児童家庭支援センターを経営する事業及び児童の福祉の増進について相談に応ずる事業
二の二 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成十八年法律第七十七号)に規定する幼保連携型認定こども園を経営する事業
二の三 民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律(平成二十八年法律第百十号)に規定する養子縁組あつせん事業
三 母子及び父子並びに寡婦福祉法(昭和三十九年法律第百二十九号)に規定する母子家庭日常生活支援事業、父子家庭日常生活支援事業又は寡婦日常生活支援事業及び同法に規定する母子・父子福祉施設を経営する事業
四 老人福祉法に規定する老人居宅介護等事業、老人デイサービス事業、老人短期入所事業、小規模多機能型居宅介護事業、認知症対応型老人共同生活援助事業又は複合型サービス福祉事業及び同法に規定する老人デイサービスセンター、老人短期入所施設、老人福祉センター又は老人介護支援センターを経営する事業
四の二 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に規定する障害福祉サービス事業、一般相談支援事業、特定相談支援事業又は移動支援事業及び同法に規定する地域活動支援センター又は福祉ホームを経営する事業
五 身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)に規定する身体障害者生活訓練等事業、手話通訳事業又は介助犬訓練事業若しくは聴導犬訓練事業、同法に規定する身体障害者福祉センター、補装具製作施設、盲導犬訓練施設又は視聴覚障害者情報提供施設を経営する事業及び身体障害者の更生相談に応ずる事業
六 知的障害者福祉法(昭和三十五年法律第三十七号)に規定する知的障害者の更生相談に応ずる事業
七 削除
八 生計困難者のために、無料又は低額な料金で、簡易住宅を貸し付け、又は宿泊所その他の施設を利用させる事業
九 生計困難者のために、無料又は低額な料金で診療を行う事業
十 生計困難者に対して、無料又は低額な費用で介護保険法(平成九年法律第百二十三号)に規定する介護老人保健施設又は介護医療院を利用させる事業
十一 隣保事業(隣保館等の施設を設け、無料又は低額な料金でこれを利用させることその他その近隣地域における住民の生活の改善及び向上を図るための各種の事業を行うものをいう。)
十二 福祉サービス利用援助事業(精神上の理由により日常生活を営むのに支障がある者に対して、無料又は低額な料金で、福祉サービス(前項各号及び前各号の事業において提供されるものに限る。以下この号において同じ。)の利用に関し相談に応じ、及び助言を行い、並びに福祉サービスの提供を受けるために必要な手続又は福祉サービスの利用に要する費用の支払に関する便宜を供与することその他の福祉サービスの適切な利用のための一連の援助を一体的に行う事業をいう。)
十三 前項各号及び前各号の事業に関する連絡又は助成を行う事業
4 この法律における「社会福祉事業」には、次に掲げる事業は、含まれないものとする。
一 更生保護事業法(平成七年法律第八十六号)に規定する更生保護事業(以下「更生保護事業」という。)
二 実施期間が六月(前項第十三号に掲げる事業にあつては、三月)を超えない事業
三 社団又は組合の行う事業であつて、社員又は組合員のためにするもの
四 第二項各号及び前項第一号から第九号までに掲げる事業であつて、常時保護を受ける者が、入所させて保護を行うものにあつては五人、その他のものにあつては二十人(政令で定めるものにあつては、十人)に満たないもの
五 前項第十三号に掲げる事業のうち、社会福祉事業の助成を行うものであつて、助成の金額が毎年度五百万円に満たないもの又は助成を受ける社会福祉事業の数が毎年度五十に満たないもの

(福祉サービスの基本的理念)
第三条 福祉サービスは、個人の尊厳の保持を旨とし、その内容は、福祉サービスの利用者が心身ともに健やかに育成され、又はその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように支援するものとして、良質かつ適切なものでなければならない。

(地域福祉の推進)
第四条 地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者(以下「地域住民等」という。)は、相互に協力し、福祉サービスを必要とする地域住民が地域社会を構成する一員として日常生活を営み、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が確保されるように、地域福祉の推進に努めなければならない。
2 地域住民等は、地域福祉の推進に当たつては、福祉サービスを必要とする地域住民及びその世帯が抱える福祉、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、保健医療、住まい、就労及び教育に関する課題、福祉サービスを必要とする地域住民の地域社会からの孤立その他の福祉サービスを必要とする地域住民が日常生活を営み、あらゆる分野の活動に参加する機会が確保される上での各般の課題(以下「地域生活課題」という。)を把握し、地域生活課題の解決に資する支援を行う関係機関(以下「支援関係機関」という。)との連携等によりその解決を図るよう特に留意するものとする。

(福祉サービスの提供の原則)
第五条 社会福祉を目的とする事業を経営する者は、その提供する多様な福祉サービスについて、利用者の意向を十分に尊重し、地域福祉の推進に係る取組を行う他の地域住民等との連携を図り、かつ、保健医療サービスその他の関連するサービスとの有機的な連携を図るよう創意工夫を行いつつ、これを総合的に提供することができるようにその事業の実施に努めなければならない。

(福祉サービスの提供体制の確保等に関する国及び地方公共団体の責務)
第六条 国及び地方公共団体は、社会福祉を目的とする事業を経営する者と協力して、社会福祉を目的とする事業の広範かつ計画的な実施が図られるよう、福祉サービスを提供する体制の確保に関する施策、福祉サービスの適切な利用の推進に関する施策その他の必要な各般の措置を講じなければならない。
2 国及び地方公共団体は、地域住民等が地域生活課題を把握し、支援関係機関との連携等によりその解決を図ることを促進する施策その他地域福祉の推進のために必要な各般の措置を講ずるよう努めなければならない。

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