北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

講義の後の意見交換

2006-11-05 23:19:07 | Weblog
 三連休の3日目。いろいろな知人からお誘いがあって嬉しい限りです。
 
【北大講座の裏話】
 昨日の北大での観光公開講座は知的興奮の連続で大変有意義な時間を過ごすことが出来ました。講師陣も充実していて、来春からの開講が楽しみです。

 ところで、今回のこの公開講座のパンフレットを知人に見せたところ、「あ、僕このS先生を知ってますよ。懐かしいなあ、夜でも会って飲みたいなあ。もし良かったら紹介しますから、こままささんもいかがですか」とのことでした。

 S先生というのは、昨日もコメントした「よそ者の効用論」を展開してくださった方です。

 「先生の都合が良ければお願いします」と伝えたところ、今日の夜なら空いていますという返事が来たとのことで、今日の夜は昨日の講師と友人と3人で会食をすることになったのです。なんとまあ、また縁が広がったようです。

 講師からは、講演のお話を聞いた後にお酒でも飲みながら思うところを意見交換すると言うところに本当の意義を感じる私としては、お話を聞いてわずかな質疑応答で終わる講義は、その後にお互いを高めるためには不十分に思うのです。

 ですからこういう機会に講師と直接意見交換が出来るというのは大変な楽しみです。

 S先生はお会いしてお話を聞いてみると、年齢が私より一歳下とのことで、まさに同じ世代に属する人種でした。ご自身の論文や発言要旨は大概ホームページにアップしていて、講義の内容を確認するための手段をすべて公開することに積極的です。これもまた実に共感すべきふるまいです。

 私がブロガーです、と伝えると、「講師の側から見ていると、聴衆の中の情報発信者であろうとする人と、聴くだけという人の違いが分かるものです。こままささんは情報発信者の聴き方をしているように思いました」とのこと。ほう、そういうことが分かるものなんですね。

 話は講義の内容にも及んで、「あれだけの内容を一時間に収めるというのは、濃厚なシロップを飲まされているかんじでした」と言うと、「私もそう思いましたけれど、講義の内容を出来るだけ詰め込んで欲しい、という要請もあったのです。よそ者論だけで2時間の話が出来るのですがね」とも。

 まだまだいろいろなことが教えて頂けそうですよ。

    *   *   *   * 

 さて、昨日の講義で少し疑問に思ったことを率直に訊いてみました。
「昨日はマスツーリズムの対極にある概念としてエコツーリズムを挙げられましたが、動植物や環境を相手にするイメージのエコツーリズムだけではなく、地域の歴史や文化、ちょっとした町並みや風景などを楽しむような地域ツアーもあるのではありませんか?それもエコツアーという概念に含まれるのでしょうか?」

「むむ、そこに気づかれましたか。実はパワーポイントのファイルを整理していて、一枚抜けてしまったのに講義中に気づいたんです。実はそれがSITという言葉です」
「SITというのは?」
「英語でSpecial Interest Tourの頭文字で、特別な興味を楽しむツアーという意味です。文化や歴史などはこういう分野でくくることができ、そういう意味ではエコツアーもSITの一つと言うことが出来るでしょう」

「なるほど」
「もっともこれが充実していなかった頃はSindemo Ikitakunai Tour(死んでも行きたくないツアー)の頭文字と言われましたが、今ではSugoku Ikitai Tour(すごく行きたいツアー)に変化してきましたよ。パワーポイントのファイルを入れ忘れるとは、失礼しました」

 それでやっと分かりました。より広い意味の地域の宝を案内するガイドツアーの可能性を信じて、これからも頑張ることにしましょう。

 来春の北大にはよそ者の観光研究者と実践者がたくさん集まってきます。相当面白いことになりそうですよ。

 
コメント
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