今日はいよいよ出雲大社の本殿拝観の日です。出雲大社は今年60年に一度「大遷宮」と称して本殿の修理を行っているのですが、春から断続的に本殿の拝観を許可してくれているのです。
普段は決してあがることのできない本殿ですが、修理のために神様(大国主命)にはすでに仮殿へお移りいただいているので、いまはこちらにはおわしませず、それゆえ下々の者が観ることを許されるのです。(写真は仮殿)

* * * * *
拝観に関しては、こちらへ来る前日に出雲大社のホームページを見ていて、往復はがきによる拝観時間事前予約制度があることに気づいたのはちょっとショックでした。しかしとにかく事前予約をしなかったわが身としては、当日の朝に拝観整理券をもらうために並ぶしかありません。
昨夜泊まったホテルに訊ねてみると、出雲大社の駐車場は朝6時から開放されるとのことでしたので、それを目指して朝早くにホテルを出発。JR出雲駅近くのホテルからはレンタカーで約20分の距離ですが、これがもどかしく感じます。
朝6時に大社の駐車場に着くと、まだ三分の一ほどの駐車率で空いたところがあり、ほっと一安心。身支度を整えて順番待ちの列に並びました。

既に大勢が並んでいて、ざっと数えてみると約300人ほどの人たちがシートを敷いたり折りたたみの椅子に座ったりしてその時を待っています。
我々の前に並んでいた方に「往復葉書で事前予約が出来ることを知らなかったんですよ。ご存じでした?」と訊くと、「あれは1ヶ月くらい前にはなかったと思いますよ。手許の印刷物にも『事前予約はしていません』と書いていますからね」
うーん、やっぱり。
拝観整理券の配布は9時からとのことですが、今日は土曜日で相当の人が訪れそう。昨日のラジオ放送でも「今日は拝観時間を早めて・・・」と言っていたので、観覧時間が早まることを期待しながらひたすら待ち続けます。
* * * * *
さて、ネット上の事前情報で、本殿拝観は失礼な服装では拒否されるということが知らされていました。
ジーパン、Tシャツ、タンクトップ、サンダルやミュールなどは入場を拒否されるというので、並んでいる人たちの中には背広の上下にネクタイ姿も結構います。日が昇ってくると次第に気温も上がってきますが、訪れる皆さんは失礼のないように真剣なのです。
時間が経つほどに列の長さが長くなってゆきました。やがて大社の係員の方が現れて「券の配布を早めます」とのこと。言葉のとおり、本来は9時からのところを1時間早めて朝8時からの配布となりました。ラッキーです。
拝観整理券は前方のテントの中で一人に一枚ずつ配布されましたが、ちょうど我々家族が8時から8時半の時間帯の最後の一組でした。朝一番に案内していただける組になれました。事前予約ではこうは行かないので、やはり並んだ甲斐があったというものです。
券には名前と住所を書いて次の待合場所へと向かいます。こちらの待合場所にはテントの下に椅子が置かれていて、整然と順番を待つようになっています。係りの方がハンドマイクでしきりに熱中症に気をつけるように、と叫んでいます。
「7月に本殿拝観を行った際に、初日に最初の列の方が頭痛を訴えて救急車で運ばれました。『以後熱中症に気をつけるように』との大御心と受け止めて、皆様にお知らせするしだいです」
なるほど、素直な心を持てば神様からの注意の声が聞こえるのですね。
* * * * *
そんなこんなでついに手に入れた拝観券には、本殿の天井に描かれた五色の雲が描かれていました。

さていよいよ我々の順番がやってきました。急な木製の階段を上ると濡れ縁を時計と反対周りに本殿の周りを一週回ってからいよいよ本殿内部を見せていただけます。天井には先ほどの拝観券と同じ、五色の雲が7つ描かれています。説明ではこれは江戸時代にこの本殿を立ててから一度も修復がされていないそのままの姿だとのこと。実に荘厳な趣です。
また出雲大社の本殿は「妻入り」といって屋根の合わさる方向から入るのですが、建物のど真ん中には大黒柱に相当する心御柱(しんのみはしら)があり、建物の妻側には宇豆柱(うずばしら)という柱があるために、上がる階段が向かって右にずれています。
そのため階段を上ったところの正面には板の仕切りが置かれていて時計回りに回る形で御祭神は向かって左側(西側)を向いておられます。
昔から出雲の神様は西を向いておられるとは聞いていたのですが、大社造という神社の建築様式から来る一つの必然と知りました。

各種のホームページなどでこうした平面図に関しては知ることが出来ても、実際の、質素でありながら荘厳な雰囲気などはなかなか伝わらないものです。念願が叶って心が満たされました。歴史を感じますねえ。
今回はご縁のなかったという皆さん、次は60年後の2068年です。是非頑張って長生きをしてください。
※ ※ ※ ※
ちなみに、出雲大社のすぐ近くにある島根県立歴史博物館も良かったし、その後に行った松江城とその周辺も良かったのですが、やっぱり今日は出雲大社で決まりです。
普段は決してあがることのできない本殿ですが、修理のために神様(大国主命)にはすでに仮殿へお移りいただいているので、いまはこちらにはおわしませず、それゆえ下々の者が観ることを許されるのです。(写真は仮殿)

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拝観に関しては、こちらへ来る前日に出雲大社のホームページを見ていて、往復はがきによる拝観時間事前予約制度があることに気づいたのはちょっとショックでした。しかしとにかく事前予約をしなかったわが身としては、当日の朝に拝観整理券をもらうために並ぶしかありません。
昨夜泊まったホテルに訊ねてみると、出雲大社の駐車場は朝6時から開放されるとのことでしたので、それを目指して朝早くにホテルを出発。JR出雲駅近くのホテルからはレンタカーで約20分の距離ですが、これがもどかしく感じます。
朝6時に大社の駐車場に着くと、まだ三分の一ほどの駐車率で空いたところがあり、ほっと一安心。身支度を整えて順番待ちの列に並びました。

既に大勢が並んでいて、ざっと数えてみると約300人ほどの人たちがシートを敷いたり折りたたみの椅子に座ったりしてその時を待っています。
我々の前に並んでいた方に「往復葉書で事前予約が出来ることを知らなかったんですよ。ご存じでした?」と訊くと、「あれは1ヶ月くらい前にはなかったと思いますよ。手許の印刷物にも『事前予約はしていません』と書いていますからね」
うーん、やっぱり。
拝観整理券の配布は9時からとのことですが、今日は土曜日で相当の人が訪れそう。昨日のラジオ放送でも「今日は拝観時間を早めて・・・」と言っていたので、観覧時間が早まることを期待しながらひたすら待ち続けます。
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さて、ネット上の事前情報で、本殿拝観は失礼な服装では拒否されるということが知らされていました。
ジーパン、Tシャツ、タンクトップ、サンダルやミュールなどは入場を拒否されるというので、並んでいる人たちの中には背広の上下にネクタイ姿も結構います。日が昇ってくると次第に気温も上がってきますが、訪れる皆さんは失礼のないように真剣なのです。
時間が経つほどに列の長さが長くなってゆきました。やがて大社の係員の方が現れて「券の配布を早めます」とのこと。言葉のとおり、本来は9時からのところを1時間早めて朝8時からの配布となりました。ラッキーです。
拝観整理券は前方のテントの中で一人に一枚ずつ配布されましたが、ちょうど我々家族が8時から8時半の時間帯の最後の一組でした。朝一番に案内していただける組になれました。事前予約ではこうは行かないので、やはり並んだ甲斐があったというものです。
券には名前と住所を書いて次の待合場所へと向かいます。こちらの待合場所にはテントの下に椅子が置かれていて、整然と順番を待つようになっています。係りの方がハンドマイクでしきりに熱中症に気をつけるように、と叫んでいます。
「7月に本殿拝観を行った際に、初日に最初の列の方が頭痛を訴えて救急車で運ばれました。『以後熱中症に気をつけるように』との大御心と受け止めて、皆様にお知らせするしだいです」
なるほど、素直な心を持てば神様からの注意の声が聞こえるのですね。
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そんなこんなでついに手に入れた拝観券には、本殿の天井に描かれた五色の雲が描かれていました。

さていよいよ我々の順番がやってきました。急な木製の階段を上ると濡れ縁を時計と反対周りに本殿の周りを一週回ってからいよいよ本殿内部を見せていただけます。天井には先ほどの拝観券と同じ、五色の雲が7つ描かれています。説明ではこれは江戸時代にこの本殿を立ててから一度も修復がされていないそのままの姿だとのこと。実に荘厳な趣です。
また出雲大社の本殿は「妻入り」といって屋根の合わさる方向から入るのですが、建物のど真ん中には大黒柱に相当する心御柱(しんのみはしら)があり、建物の妻側には宇豆柱(うずばしら)という柱があるために、上がる階段が向かって右にずれています。
そのため階段を上ったところの正面には板の仕切りが置かれていて時計回りに回る形で御祭神は向かって左側(西側)を向いておられます。
昔から出雲の神様は西を向いておられるとは聞いていたのですが、大社造という神社の建築様式から来る一つの必然と知りました。

各種のホームページなどでこうした平面図に関しては知ることが出来ても、実際の、質素でありながら荘厳な雰囲気などはなかなか伝わらないものです。念願が叶って心が満たされました。歴史を感じますねえ。
今回はご縁のなかったという皆さん、次は60年後の2068年です。是非頑張って長生きをしてください。
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ちなみに、出雲大社のすぐ近くにある島根県立歴史博物館も良かったし、その後に行った松江城とその周辺も良かったのですが、やっぱり今日は出雲大社で決まりです。
