北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ブータンという国

2008-08-18 23:05:34 | Weblog
 スポーツ系まちづくりコンサルタントのAさんとその友人のBさんの三人で暑気払い。

 スポーツに詳しい彼に前半のオリンピックの日本の戦いぶりを伺いました。
「前半の戦いぶりをどう思いますか?」
「そうですね、対称的だったのが男子の水泳と柔道の指導法の結果でしょうかね。水泳は前回のアテネ大会の前から、各選手個人のコーチをそのまま全日本チームのコーチングスタッフとして受け入れて選手の力を引き出しました。方や柔道は、大学などの派閥の壁をなかなか越えられないようですね」

 スポーツの世界もいろいろな壁があるようですね。

    ※    ※    ※    ※

 この日初めてあったBさんは、森林の専門家で趣味は世界中を旅行することなのだとか。印象に残った国を訊くとブータンだとのこと。なんで?

「ブータンは、国の目指す指標にGNPという経済指標ではなく、GNH(=Gross National Hapiness、国民総幸福量)というものを掲げて、これで国造りをしています。行ってみるとこのGNHには、①経済発展、②環境保全、③伝統文化の尊重、④ガバナンスという四つの柱があってこれを国民全員が心底共有しているんです」
「GNHというのは聞いたことがありますが、4本柱の話は始めて聞きました」

「そうしたことを徹底させるのは理由があって、同じような地域のチベットは中国に支配され、シッキムという地域はインドに支配されています。ブータンのGNHという政策は、このような地域とは違うというアイデンティティを強烈に打ち出して世界の中に印象づけることによって侵略を防ごうという必死な姿なのです」

 人口わずか200万人ほどの国が大国の狭間で生きて行くための知恵の一つがGNHだったとは、分からないものです。

 世界を旅するといろいろなことがあるものですね。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする