【大澤理事長のあいさつ】
釧路青年会議所(JC)が主催する「くしろ夕日シンポジウム」を見てきました。
くしろ夕日プロジェクトはJCが2009年から始めたプロジェクト。毎年会長が変わるJCでは単年でのイベントが行われがちですが、釧路の夕日を地域に根付かせるには最低三年間は継続しよう、と最初から決めて取り組んだのです。
実は釧路の夕日は1965年に釧路十景として選ばれたらしいのですが、それから40年以上もその資源を活かそうとする動きはなかったようです。
そこでとにかく市民に夕日を認知してもらおうと、JCでは数々のイベントを実施しました。まずはフォトコンテストに始まって、2010年にはタクシーに貼るステッカーを作ったり、夕日PRリーフレットを作ったり、東京に夕日のラッピングバスを走らせたり、夕日文化祭を実施したり…。
※ ※ ※ ※ ※
やがてそれに呼応して市民や企業の中から夕日への関心が高まり始め、シンポジウムの中では、そうした夕日に関連した活動について各団体から活動報告がありました。
飲食店主の大野さんは、サントリーとともに「くしろ夕日ハイボール」をつくり、市内の飲食店に積極的に置いてもらえるように交渉をしました。
今では釧路管内で200以上のお店が夕日ハイボールを提供するようになったとのことですが、まさにJCの活動がなければこれだけのお店の協力は得られなかったでしょう。
今では「飲んで参加するまちづくり」として面白がる人も増えてきたようです。ご当地でしか味わえない希少性が良いですね。
今年からは夕日が沈んだ後の夕焼けのライブ映像をスマートフォンでゲリラ的に発信する「くしろ夕焼け倶楽部」が活動を始めたほか、夕日を取り上げた春採り中学校の校内新聞、北陽高校での番組制作なども紹介されました。
さらに愛国郵便局の前川局長からは、くしろ夕日切手シートの販売について報告がありましたが、発売と同時に初版は一週間で完売、急きょ増刷したものもすごい勢いで売れたんだそう。
バリ、マニラとともに世界三大夕日と言い続ける釧路ですが、継続は力なり。これからも言い続けて力をつけてゆきましょう。
【くしろ夕焼け倶楽部の活動報告】
【春採中学校の校内新聞】
※ ※ ※ ※ ※
さて、こうして都市ブランドの一助となりつつある釧路の夕日ですが、これをさらにこれからどう活用してゆくかが課題です。
JCの担当者に訊いても、これからどうしようかについての作戦はまだのよう。
これからご当地商品への企画を企業にぶつけようと思うと、商標登録やデザインコードやロゴ、あるいは利用のための約束事もあった方が良いかもしれません。
キャンペーンの段階から発展的にモノやサービスが売れるビジネスのステージにに結び付けるように努力をしなくては。
しかしまずは釧路全体が夕日を面白がるその姿が大切です。
「近者悦べば遠者来る」とは論語の言葉。自分たちが面白がって楽しむことから始めましょう。
JCのこれまでの活躍に心から敬意を表します。
【フォトコンテストの表彰も行われました】