今日は、(一社)日本建設機械施工協会北海道支部の懇親会。
これは、建設関係の機械や機械施工に関係する業者さんたちの集まりです。
最新の機械を開発したり技術革新を進めている知人がいて、最近の建設機械のいろいろな情報を聞くことができました。
「最近の建設産業は人手不足という声が聞かれますが、機械を運転するオペレーターさんの数って足りているんでしょうか?」
「そうですね、最近は数だけの話でいうと、まだなんとかなっているというところでしょうか」
「へえ、そうなんですか。今はICT(=Information and Communication Technology(情報通信技術))と呼ばれる最新の情報通信技術でサポートするような機械がと思うんですが、これが人手不足を補えるのかどうか心配なのですが」
「はい、おっしゃるようにICT施工機械は増えていて、これがあれば免許はあるけれど多少経験年数が少なくて、腕が劣るような技術者でも正確に施工ができますが、そういうオペさんが増えて、自分の経験と腕でICT機械より上手にできるという技術者が減っているという感じでしょうか」
「なるほど、まさにICTが高度な技術者の減少を補っているという構図なんですね。ところで、最新のICT技術のホットな話題といえば何かありますか?」
「はい、今年のキーワードは"止まる・止める"ですね」
「それはどういうことですか?」
「かなり自動で動くICTの機械ですが、現場の作業員のレベルが下がっていて、『機械が動いているときは、その作業半径に入ってはいけない』ということがわからない人が増えて、機械のそばに近づいてしまったりすることが多くなりました。それで、それを防ぐのが、機械が人の存在を感知して、人にぶつかる前に"止まる・止める"という安全のための技術がどんどん進歩しているんです」
「なるほど、それは赤外線センサーで人の体温を感じる、といった技術ですか?」
「いえ、最近はカメラで写した画像で判断する技術ですね。これが進んでいて、作業しながら危ないところに人を感知すると止まるんです。安全が第一、というわけですね」
ICTと言いながら、AIの技術も進んでいるようで、こうしたことが安全で効率の良い作業につながることを期待するばかりです。
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「ICTと言えば、今『下町ロケット』というドラマで、無人のトラクターが登場して、農業を救うんだ、というストーリーになっていますよ」
「私も観ています(笑)。ただ、農業も初めはトラクターの無人化を進めたんですが、やはり最後の最後で無人の技術は危ない、ということになってきていて、今は、一人が乗ったトラクターに数台のトラクターがついていくというシステムん移行しているようですね」
「そうなんですか。テレビでは誤差5センチの精度で動かしていましたが」
「今は誤差の精度は1センチです。最近の農場はとにかく大規模化していて、延長が長くなっています。なので、5センチも誤差があると、畝を正確に切って作物を植えて収穫するということが難しいようです。まさにすごい時代が近づいていますよ」
今日はずいぶんと興味深い話題をたくさん聞かせてもらえました。
人手不足を補う機械の進歩に期待したいですね。