北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

フライタイイングをやってみた

2012-02-02 23:37:14 | Weblog



 ちょっと前のことになりますが、フライフィッシングのフライ(=毛針)の作り方を習いました。

 昨年からバイスというフック(=釣り針)を挟んで固定する道具一式を買っていたのですが、ついぞ習う機会をもてずに埃をかぶっていたものです。


   【昔の解剖セットみたい】


   【これがフックを固定するバイス】

 バイスを買った時は秋サケが遡上するころで、「こういう季節はイクラに似せたフライが釣れますよ」と言われて、一度だけイクラのフライを作らせてもらいました。

 しかしそれができた頃にはもうサケの遡上時期が終わっていて、「もうイクラでは釣れませんね」ということに。

 フライの季節感というのもなかなか難しいと思いました。


   【イクラ=エッグのフライ】

    ※     ※     ※     ※     ※


 さて、今から作るのだったら、「春になって雪融け時に使えるような、ちょっと沈み気味で糸を引っ張りながら魚を誘うような餌がいいですね」というアドバイスを受けて作る練習をしました。

 まずはバイスにフックを取り付けて、そこにスレッドと呼ばれる糸を巻いてゆきます。糸を動かないように巻くのもちょっとした慣れが必要です。




 次にキラキラするパーツや緑色のひらひらする部分を取り付けながら糸でぐるぐる巻きにしてゆきます。

 ゆるむといけないので、糸が切れるギリギリのテンションをかけて巻いてゆくのが良いそうです。




 一つのやり方が分かったところで、今度は目玉のパーツをつけて出目金みたいなものも作ってみました。




 案外綺麗にできて嬉しくなりましたが、これから先は季節を考え、発生する虫に似せたたくさんの種類のフライを作ることになるでしょうか。

 ますます時間が無くなりそうですが、名うてのフライフィッシャーたちにフライの巻き方(=タイイング)を習えるのも釧路ならではです。

 フライの世界をどこまで深く見ることができるのか、現場主義を貫きたいと思います。


    ※     ※     ※     ※     ※


 フライフィッシャーたちの挨拶は、"Tight Lines"というもの。

 これは釣りの大先輩にして、「フライフィッシング用語辞典」を著した川野信之さん(愛称:川爺)によると、「"tight"はピンと張ったという意味で、tight linesとは魚が掛かって釣り糸あるいはフライラインがピンと張った状態のこと。そういう状態は釣り人に共通する願望なので、挨拶後として使われるようになった。…ひらたくいえば『良い釣りを』ということになるだろうか」とありました。

 洒落た挨拶ですね。

 手元にある、川野さんから送ってもらった「フライフィッシング用語辞典」には、ご本人の自筆で"tight lines"と書いてあるのが嬉しいのです。
 

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釣りで人を釣る

2012-02-01 23:45:08 | Weblog
 ある企業経営者にして釣りの世界ではちょっと知られたAさんとお話をする機会がありました。

 彼自身、地元道東で何十年も釣りをしてきた方ですが、このAさんが釣りで知り合った東京の友人が、今度道東へ移住することになった、という話を聞きました。

「それって釣りがきっかけだったのですか」
「ええ、道東に釣りに連れて行ったらすっかり気に入ってしまって、移住することに決めたというんです」

「移住は良いですが、どうやって稼ぐつもりなんですか」
「その方はある種のデザイナーとしては知られた方で、ブランドのショップを何店か展開しているので東京を離れてもビジネスにはなるみたいですね」

「なるほど、そういう才能のある方で、別に東京にいなくてもネットが繋がってさえいれば稼げるという人が、釣りを醍醐味にして移住してくるというのは夢がありますね」
「ええ、その方は仲間を誘ってみんなで釣りをしたいという思いもあるようで、『ここにデザイナー村をつくりたい』とまで言っているようですよ」


    ※     ※     ※     ※     ※





 ただ人口が増えるのではなく、稼げる才能のある天才を何人か呼ぶだけで町のイメージは変わり、収入も増えるものです。

 アメリカのシアトルにはビル・ゲイツとイチローという二人の天才がいて、この二人が東海岸の田舎町のイメージを変えた、という人がいました。

 投資をしてでも来てもらうに値する天才を探して、地元のファンになってもらい、実際に移住してもらうなんてことができれば、画期的な地域活性化になることでしょうね。

 道東の釣りなんて、実はそうした天才たちの心を動かす大きな魅力の一つになるのだと思います。

 関係者が連携して、トイレや道路、休憩所などのバックアップ施設を充実させて、さらには管理人制度をつくって適切な利用の誘導や違反の摘発などを行うなど、釣り環境を改善させるなどというのも有望な地域おこしにつながりそうです。

 「天才を呼べ!」

 道東だったら、釣りで人を釣れるのかもしれませんぞ。
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