こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

ドッペルゲンガー宮

2006-11-28 00:00:00 | 未分類
霧舎巧さん『ドッペルゲンガー宮《あかずの扉》研究会流氷館へ』を読みました。

都心から離れ、バスの本数もかなり限られている場所にある流氷館。
そこでは推理小説の同人サークルによる推理イベントが開催されている。
今年は、主宰者の孫である氷室涼香を探すという趣向らしい。

昨年、涼香は学校でいわれのないいじめを受け、流氷館に帰ってきたという。
今年、そのいじめの間接的な原因となった少女が謝罪に現れた。
次々と飛び込みで現れる参加者は、偶然にも合計10人。
閉ざされた屋敷で、連続殺人が開始された。

隠し部屋があったり、もう一つの流氷館があったり、ミステリの洋館の醍醐味が味わえます。
しかも、そういうからくりがあったとは!かなり意表をつかれました。
さらに、この館があったための悲劇は読んでいて辛かったです。
殺人者の狂っているなりの理屈というのも、それなりに筋道が通っているように感じました。
屋敷の内外、一人ずつの名探偵というのも面白かったです。

コメント
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