牧野修さんの『月光とアムネジア』を読みました。
他山は、レーテ性認知障害になるまでは、アガタ県警殺人課の猛者だった。
半年前、彼は<レーテ>に巻き込まれた。
<レーテ>とは、ある日突然、直径数キロから数十キロにわたって愚空間と呼ばれる特殊な場が生じる
という災害である。
愚空間の中に入った人間はほぼ三時間ごとにその記憶を失う。
退院間近にしてレーテ対策特務班に復帰することを命令された他山は、それを引き受け、
伝説の殺人者、町田月光夜の行方を<レーテ>の中で捜索することになった。
読者が月光夜の正体を知っていても、特務班のメンバーは三時間毎に気を失い記憶を無くすため、
その正体が説明する記憶をそのまま信じ、読んでいるこちらとしては、命の危険を案じながら
読まなくてはなりません。
三時間毎にメンバーが減っていくという恐怖、知らないというのは幸せなのかどうなのか。
そして、本当の悪人とは誰なのか、ハラハラしながら読み進めました。
ラストは、あれでよかったとは思えませんが、他山にとってはハッピーエンドの部類に入るのかもしれません。
多少、空しさが残ります。
他山は、レーテ性認知障害になるまでは、アガタ県警殺人課の猛者だった。
半年前、彼は<レーテ>に巻き込まれた。
<レーテ>とは、ある日突然、直径数キロから数十キロにわたって愚空間と呼ばれる特殊な場が生じる
という災害である。
愚空間の中に入った人間はほぼ三時間ごとにその記憶を失う。
退院間近にしてレーテ対策特務班に復帰することを命令された他山は、それを引き受け、
伝説の殺人者、町田月光夜の行方を<レーテ>の中で捜索することになった。
読者が月光夜の正体を知っていても、特務班のメンバーは三時間毎に気を失い記憶を無くすため、
その正体が説明する記憶をそのまま信じ、読んでいるこちらとしては、命の危険を案じながら
読まなくてはなりません。
三時間毎にメンバーが減っていくという恐怖、知らないというのは幸せなのかどうなのか。
そして、本当の悪人とは誰なのか、ハラハラしながら読み進めました。
ラストは、あれでよかったとは思えませんが、他山にとってはハッピーエンドの部類に入るのかもしれません。
多少、空しさが残ります。