こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『ランドスケープと夏の定理』高島雄哉

2019-03-13 19:48:22 | 読書感想
ラグランジュポイントのL2で、長期滞在型研究施設が運用されている近未来。

天才宇宙物理学者の姉・テアに、何かと振り回される弟・ネルスは、そこにある最先端の計算機によって、途轍もない理論たちを発見する。

北極圏では細々とクーデターが起こるのに対し、宇宙ではあまりにも広大な理論が見つかるという対比が面白く、同時に、その理論が軍事に利用される可能性が心配されるという状況は、かなりスリリングでした。

問題は、私自身がネルスの夏の定理と冬の定理を、よく理解できていないという事で、その分、面白さが減りそうなところが残念に思えました。

ただ、そんな理解度が半分以下の私でさえ楽しめるのですから、皆さんも、安心して読めると思います。
なに、数学や物理学の解らないところはすっ飛ばしてかまいませんので、とりあえず、最後まで読んでみてください。
それでも見えるものはありますので、そこを面白がりましょう。
あとは、解説の堺さんにお任せして解った気になれば、SFは何とかなります。

ずいぶん無責任な話に見えると思いますが、そんなものでいいのではないでしょうか?
別に、勉強しているわけではありませんし、楽しむのが第一です。
コメント
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