こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『東京の子』藤井太洋

2019-04-18 20:05:07 | 読書感想
仮部諫牟は(26歳)
ある理由で戸籍を買って名前を変え、東京オリンピック後に新たな労働力となった外国人が、仕事に出てこなくなった時に説得して連れ戻す仕事を主に行っている。

ある日、彼のメインの依頼主、ダン・ホイから、欠勤しているスタッフのファム・チ=リンを捜す仕事を頼まれる。
彼女は、働きながら学ぶ新しい大学・東京デュアルの学生、水谷と付き合っているという。

いつもなら、説得して連れ戻すだけの仕事なのだが、学長に正体を見破られつつ気に入られ、挙句の果てに、学生運動に引き込まれそうになる。

別名、ナッツ・ゼロの諫牟、大学、そして、日本の労働条件の行方がどうなっていくのか?

今、多くの外国人労働者を受け入れようとしている日本。
その未来を、理想ではあっても見せようとしてくださった藤井さん。
まあ、あんな正論だけで生きてきた学長なんて、現れるとは思えないのですが、面白かったです。
ただ、1.0から3.0のバージョンのサラリーマンというのは、ありそうで笑えません。
どうか、できるだけ明るい面が多く実現する事を願っています。
コメント
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