『あきない世傳 金と銀（十二）出帆篇』高田郁

あきない世傳 金と銀(十二) 出帆篇 (ハルキ文庫 た 19-27 時代小説文庫) 高田 郁 角川春樹事務所

 

五鈴屋が浅草田原町に江戸本店を開いて、十年も経っているのですね。

一時は、呉服仲間から外され苦汁を味わった幸を始め、五鈴屋の人々でしたが、浅草の太物仲間の協力も得て、様々な障害と妨害のある中、今回も「買うての幸い、売っての幸せ」だったかな？それに違わない誠実な商売を続ける事で、乗り越えられたようです。

面白かったのは、裏表紙にも書かれていた思いがけない現象。
宝暦十三年長月朔日、辰の刻。

川谷薊山を始め、何人かの暦学者が予告していたその自然現象も、幸たちに幸運をもたらします。

https://otepia.kochi.jp/science/zone/82.html
まあそれも、幸らが相手に誠実だったからこそ、もたらされたものですね。

他には歌扇さんがとても気になり、応援したくなっています。
次巻に続く出来事が、彼女に味方してくれると良いのですが。
続きが、とても楽しみです。