こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『ドードーをめぐる堂々めぐり』川端裕人

2022-07-15 20:12:08 | 読書感想
 
誰でも思いつく駄洒落のタイトルではありますし、私もSNSで同・駄洒落をアップした覚えがありますが、それだからこそ馴染みやすく、元々、川端さんの作品には、フィクション、ノンフィクション共に読ませていただき楽しんでいますので、今回も手に取りました。

そして読んでみると何と!生きたドードーが1647年、徳川家光が将軍だった時代に来日していたというではありませんか!
もしかして家光が、そしてどうかすると民衆も、ドードーを生で見ていたのか?
ワクワクしながら読みました。
想像の域を出ませんが、出島ドードーの行方を推理する過程が面白かったです。

また、「不思議の国のアリス」に描かれたドードーの姿についてや、絶滅した当時の人々が、生き物が絶滅するという発想が無かったこともあって、その後の百年間、忘れ去られてろくに研究もされていなかった事など、様々な時代背景も語られます。

そのブランクのためにドードーのはく製もろくに無く、亜化石や骨など発掘されても保存状況が悪く、今、発掘するのが色んな意味でギリギリの状況らしいです。

最後の方で、現代から未来に向かって、DNAなどからドードーを生き物として復活させたいという考え方もあるようですが、私としては反対ですね。
人類の罪をごまかすように感じられますし、一種でも復活させたら愚かな人類の事、あれもこれもと復活させて、今度は現代の生態系を破壊しそうですから。

それよりも、今やっている戦争やテロをやめて欲しいですし、戦闘活動によって、人間ばかりか他の生き物も殺し、生態系ばかりか全地球環境を破壊しているという事を自覚して欲しいですよね。

おっと、本題から外れてしまいましたが、色々と考えが広がっていくほど面白い、好奇心をくすぐる本です。
コメント
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