こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『昆虫の惑星』アンヌ・スヴェルトルップ=ティーゲソン

2023-07-18 22:06:07 | 読書感想
 
序章のタイトル「地球は昆虫の星である」
「個体数」「種の数」についても、4億7千9百万年前に現れてから恐竜の誕生と絶滅を目にしつつ、地質時代の大量絶滅を全て生き延びたと言われると、参りましたとしか言いようがありません(^_^;)
ホント、人類は足元にも及びませんわ。

第1章は昆虫の超入門と言いつつも、1秒で最大3百枚の画像を認識し正確に見分けるトンボにしたら、20枚しか見分けられないヒトのアニメーションなんて、スライドショーかコマ送りにしか見えないだろうという知識は得られたので、飛ばし読みは避けた方がいいでしょう。

第2章で面白いところは、ビヨンセの名前をつけられたアブが呼び物で、コオイムシ科の水生生物も楽しめます。

第3章のシュウサンネンゼミとジュウシチネンゼミが素数なのはなぜか?も、伊達じゃありませんので、ぜひ、お読みになるのをおすすめします。

第4章では植物もかかわってきて、「菌根」のネットワークが興味深いです。

第5章に至っては、聖書に出てくる食べ物「マナ」の正体についての新説が面白いですね。

第6章のインドのハゲワシの悲劇は、人間の思い上がりに警鐘をならすような出来事に思えました。
またこの章では「イベルメクチン」が巡り巡って生態系を壊しかねないという話から、これに限らず薬も気を付けて扱わなくてはならないという戒めを感じました。

あと第7章、第8章もありますが、大概読まれる方々もお疲れでしょうし、割愛したいと思います。
お付き合いいただき、ありがとうございました。

どこを読んでもワクワクしましたので、私としてはお薦めです。
コメント
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