こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

神様のカルテ2

2010-12-10 00:00:00 | 未分類
夏川草介さん『神様のカルテ2』を読みました。

栗原一止の勤める本庄病院に、彼の友人の血液内科医、進藤辰也が赴任してきた。
本来、一止が一目置く優秀な医師のはずの辰也が、各部署に評判が悪い。
あれほど有能だった彼に、何があったのか?

過酷な状況にある医療現場にありながら、血の通う医療を行おうとしている一止たちに頭が下がる一方、
現状を改善できないものかと強く感じました。
現実も、そうなんですよね。

こういう題材を取り上げながら、作風は春風が吹くようなやわらかさを保っている。
夏川さんも、素晴らしいです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夢の遠近法

2010-12-09 00:00:00 | 未分類
山尾悠子さん『夢の遠近法 山尾悠子作品選』を読みました。

図書館で「山尾悠子作品集成」を借りたものの、読みきれなかった私としては、
そのエッセンスに少しだけでも触れる事ができた、ありがたい本です。

中でも、わりと現実的な「月蝕」と史那趣味な「童話・支那風小夜曲集」
透明で不思議なこびとの群れを描いた「透明族に関するエスキス」が気に入っています。

でも、ちょっと読みにくいかな?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

郷愁という名の密室

2010-12-07 00:00:00 | 未分類
牧薩次さん『郷愁という名の密室』を読みました。

ホームヘルパーの矢住鼎は、ホームヘルパー先のアクシデントから逃亡中の事故で、
気を失った。

次に鼎が気がついた時、そこは峠を二つ越えた山間にある無量温泉の立御堂旅館だった。
介抱してくれたのは、風早雫。
高校時代の後輩で、父親による無理心中でいるはずのない少女だった。
しかも時代は、平成五年。

鼎はタイムトリップしたのか?それとも死の前の夢の世界?

そんな世界で起きた殺人事件。
鼎と雫は、犯人を見つけ出すことができるのか?

牧さん名義での二作目は、不可思議な世界での殺人事件。
まさか、あの時点から不可思議の世界に入り込んでいたとは!
予測がつくようで、意外な結末でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

幻視時代

2010-12-06 00:00:00 | 未分類
西澤保彦さん『幻視時代』を読みました。

高校一年生で作家デビューを果たした風祭飛鳥は、三作目を書き上げたあと、
自宅で、文化包丁によるめった刺しにされた焼死体で発見された。

交友関係から学校、身内まで、彼女を殺した犯人を捜すために、徹底的に調べ上げたが、
皆、アリバイがあり、ストーカー犯人説が上がったっきり、犯人は見つからなかった。

それから四年後、同じ文芸部に所属し、同級生だった矢渡利悠人は、
教育実習に戻った母校で、文芸部の顧問だった白州正和に重大な告白をされた。

また、その日の写真に写った飛鳥の亡霊らしき姿は、何を意味するのか?

ホラーでも何でもない、ちゃんとした本格ミステリです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

華竜の宮

2010-12-05 00:00:00 | 未分類
上田早夕里さん『華竜の宮』を読みました。

二度の海底隆起による絶滅の危機を、人類は乗り越えることができるのか?

日本政府の外交官・青澄誠司のアシスタント知性体・マキの視点をメインに、
陸と海に分かれて住むことになった人々の対立、危機を目前に様々な人々が取る行動を、
幅広い立場から描いています。

とても難しい内容でしたが、面白かったです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする