こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『ここはボツコニアン4ほらホラHorrorの村』宮部みゆき

2014-11-15 20:03:24 | 読書感想
三角錐軍団から逃げ回っていたが、しっかり観察してみればNPCの頼りない連中だということが判明した今回。
山の中の秘密基地に向かうピノピでありました。

やはりボツネタということで、いい加減な世界が続くボツコニアン。
ラスボスをどうするかというところまで、脱力系でした。

次のサンタ・マイラはSF世界で、SF作家やSF映画の名前や話題が出て、その筋の方々にはうれしいのではないでしょうか?
私はこれを読みながら、もっと読まなきゃなという思いを新たにしたわけで、それでよくSF大会に参加したなと、ワハハ。

まあ何にしろ、私みたいなアバウトな人間でも楽しめる物語で、マニアの方々はもっと深く楽しめるということです。
キャラクターとしては、ポッカちゃん一押しです。
あと私としては、セーブの時は右肩を折り曲げるのではなく、しおりを挟んで欲しいなと。
本が傷みますからね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『水族館の殺人』青崎有吾

2014-11-13 19:48:56 | 読書感想
風ヶ丘高校新聞部は、学校新聞の夏休み企画として市内にある丸美水族館のバックヤードを取材する許可を得た。
しかし、裏方のあまりの騒がしさに、館長とともに展示スペースを回りながら取材することに切り替えた部員たち。
レモンザメの水槽で、突然、水槽に飛び込んできた男がサメに喰われるところを目撃することとなった。

駆け付けた神奈川県警の仙堂と袴田が関係者に事情聴取していくと、物的証拠は他殺を示しているのに、すべての容疑者に強固なアリバイが存在したのだ。
仙堂と袴田は、仕方なく袴田の妹・柚乃に連絡をした。
「体育館の殺人」事件で名推理を発揮した裏染天馬を連れてくるようにと。

時限トリックなど、普通の発想では見破られないですよね。
とはいえ、真相にたどり着くまでに絞られる容疑者の数の極端なこと。
一人か全員ですからね。
行ったり来たりして、本当にハラハラさせられました。
最初は渋々だった天馬のスイッチが、急に切り替わって積極的に謎に関わるようになるのは、やはり謎があると解きたくなるという性ですかね?
それはともかく、一番の謎は、天馬が部室に住むこととなった本当の原因です。
シリーズが続けば、それもおいおい明かされていくでしょうから、どうかそこまで続いてほしいと思っています。

あと、私はよく分かりませんが、アニメ好きにはなおさら面白い話題があるようで、そこも見どころなのでしょうか?
分からなくとも、謎解きだけで十分楽しめることは請け合いです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ランチ合コン探偵』水生大海

2014-11-11 19:28:55 | 読書感想
残業中の阿久津麗子は、浮気した男から来たメールに動揺しているところを、後輩の天野ゆいかに見られてしまった。
ただ、ゆいかは、そんな男とは別れた方がいいと的確にアドバイスしただけだった。

それまでさほど親しくなかったゆいかだが、それ以来麗子は、これはという男性がいた時には、ゆいかを誘ってランチ合コンをするようになった。
問題は、ゆいかが合コン相手よりも、彼らをとりまく何らかの謎を解き明かすことに熱心だということだった。

イタリアンに元洋食店のシェフが作るお弁当、ミ二懐石など、どれも美味しそうなのですが、確かに値が張りそうです。
オゴリもあるとはいえ、普通のOLには苦しそうですね。

それはともかく、謎を解くゆいかは何よりもうれしそうで、三度の飯より好きなんじゃないかと思えてきます。
なるほど、恋のライバルにはなりそうもなく、麗子の目に間違いは無さそうですね。
もちろん、相手の男性がゆいかを気に入れば違うのかもしれませんが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『特捜班危機一髪 警視庁特捜班ドットジェイピー』我孫子武丸

2014-11-09 19:36:42 | 読書感想
警視総監の発案で始まった、美男美女を揃えた警視庁広報用の戦隊「特捜班ドットジェイピー」
国民の知名度も高く、批判・お叱りの声は少なく、マスコミ受けも今のところ悪くない。

しかし、警視総監自身がドットジェイピーに愛人の存在をつかまれ、都知事もメンバーの一人バージンホワイトこと早峰綾にセクハラをしたところを投げ飛ばされているという遺恨があった。

とはいえ、自分たちが始めたドットジェイピーを、何の落ち度もないのに辞めさせるわけにはいかない。
そこで彼らは、ドットジェイピーに都知事の警護をさせた上で失態を演じさせ、責任をとらせるという悪巧みを思いついた。
これならメンバーの交代だけですむというのだ。
そのため、SPの訓練という名目のもと、二人のSPがドットジェイピーに送り込まれたのだが・・・。

ドットジェイピーのメンバーも、よくこんな陰湿な計画をすり抜けてこれましたよね。
組織全体が、メンバーを貶めようという策略じゃないですか。
悪運が強いとしか思えません。

あらゆる意味から言って、この結末はとても爽やかに感じられました。
面白かったです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『八月の六日間』北村薫

2014-11-08 19:38:35 | 読書感想
主人公は、雑誌の編集をしている40代の女性。

三年前、公私ともに不調だった頃、同僚の藤原ちゃんに誘われて、初心者向けの滝子山に紅葉を見に行った。

その後、入門書を買い、鍛錬用の山をひとつひとつ着実にこなしていった。
それから現在、難度の高い山を一人で登るようになっている。

主人公にとって登山はご褒美であり、日常では向き合えない自分自身と、過去から未来に渡って向き合う時間なのでしょう。
淡々とした物語ですが、普通の人々の人生の歩みを見せてもらった気がします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする