こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

コミックス『告白―竹宮惠子SF短篇集(1)』竹宮惠子

2017-10-14 19:26:26 | アニメ・コミック・ゲーム
十二歳で亡くなった須田マモルに出会った十一人の少年少女。
彼らが出会ったマモルは、生前の彼だったのか?死後の魂、それとも幻?

霊のようなものにまつわる不思議な話から、未来社会を描いたいかにもコアなSFまで、今、読んでも古びない、鋭く、それでいて繊細な物語が並んでいます。

私は「夜は沈黙のとき」「MIRAGE」「西暦2763年の童話」が好きです。
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『居酒屋ぼったくり(7)』秋川滝美

2017-10-13 19:43:21 | 読書感想
今回のぼったくりには、初っ端から、やけに美音たちにからむ機嫌の悪い年配の男性が来たり、成人したノリが初めてのビールを堪能していると、彼の祖父が困った事になっていると連絡が来たりと、客にまつわる細々したアクシデントもあるのですが、美音たちにとっての大きな事件は、美音と要の交際に反対する祖父と兄による妨害工作ですね。

隙を作っていたとはいえ、彼らは、ぼったくるの評判を下げるためにネットを利用するというあくどい事を行います。
果たしてぼったくりと常連客、そして要はどう対抗するのか?乞うご期待♪

というのは置いておいて、いやー、美音ちゃん達はやはりタフですね。
涙を流したり、一時休業しようとしたりはしますが、お兄さんばかりか、お祖父さんが直接来て威圧しても一歩も引かないあの強さ、見上げたものです。
もちろん、落ち込んだりもしますが、立ち直りも早いし。
あと、常連さん達の情の厚さ、素敵です。

8巻も楽しみにしています。
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『風待町医院 異星人科』藤崎慎吾

2017-10-11 19:19:49 | 読書感想
モトヒコこと久延丕彦は、10歳の頃に風待町の小さな砂浜から「火球」を見かけた。
それは、明滅を何度か繰り返し、ふいに消えてしまった。
それだけなら何てことの無い流れ星で済んだのだろうが、その後、かかりつけの風待町医院の看護婦が、漁船で海に出て、何も採らずに帰って来た。
しかし彼女は、姿の見えない荷物を運んでいるようで、それを載せたトラックから落ちたものは、青いスライム状の塊だったのだ。

モトヒコがその塊に出会ってから、その親(?)やヒトガタの喫茶店のマスターを操るウワハル、スザクと呼ばれる鳥のような生き物に宿るはずのムシを宿らせてしまったモトヒコの同級生の兄など、たくさんの不思議なモノに出会っていく。

どんな異星人でも受け入れる柔軟な心を持ったモトヒコは、その分、たくさんの不思議な体験ができて、うらやましく思います。
でもきっと、私はそんな寛容な心は持てないでしょうから、せめてこの物語で楽しませてもらおうと思います。
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『迷―まよう―』アミの会(仮)

2017-10-10 19:31:55 | 読書感想
アミの会(仮)のアンソロジー。
こちらの著者は、大沢在昌さん、乙一さん、近藤史恵さん、篠田真由美さん、柴田よしきさん、新津きよみさん、福田和代さん、松村比呂美さんです。

東京での初めてのひとり暮らしで出くわした、思いがけない出来事「未事故物件」
酔いすぎて記憶を失くしていた時に経験していたとんでもない事件「迷い家」
姉弟が両親の離婚において、どちらに付いていくかを決めた要因「沈みかけの船より、愛をこめて」

その他「迷う」というテーマから、こんなにも多様な作品が生まれているとは!
しかもどれも、甲乙つけ難い面白さです。
とはいえ、どの主人公もほとんどが、かなりヘヴィな経験をするところは、近かったりして(^^;)
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『じごくゆきっ』桜庭一樹

2017-10-09 19:51:50 | 読書感想
金堂翡翠は、島根県松江市のミッション系女子中学の一年生。
親友の田中紗沙羅と共に、家の近所で起きた一家殺害事件の発見者となった。

この本は七編から成る短編集ですが、どれも思春期の少年少女や、大人になり切れていない大人、もしくは、どこか精神的にいびつな人間が多く登場します。

どの物語も、どこか腹立たしく、どこか哀れで、そして病的に感じました。
それでも生きていかなくてはならない、息苦しさがあります。
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