こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

CD『ベートーヴェン:ピアノソナタズ・9』ウィルヘルム・バックハウス

2019-06-16 20:13:56 | CD・DVD等
『もういちどベートーヴェン』で、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第32番の話があったので、聴いてみたいと思い、ブックオフに行ったところ、このアルバムがあったので、購入しました。

第30番・第31番・第32番が入っているのですが、とても華やかで気持ちの良い曲ばかりで、気に入っています。
そして、第30番と第32番は1961年の録音で、第31番も1966年の曲と、結構古い録音みたいです。

さもありなん、バックハウス氏は、1969年に亡くなっていた方でした。
そういう方の曲も聴けるという事で、録音技術って、有難いなと思いました。

どうやら、CDでも、1997年発売のものらしいです。
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『フーガはユーガ』伊坂幸太郎

2019-06-15 19:34:41 | 読書感想
常盤優我と風我は双子の兄弟であり、貧しく、しかも暴力を振るう父親と、それに無関心を決め込む母親に育てられた。

そこを補う為なのか、二人は誕生日だけに二回、身体が入れ替わるという特技(?)があった。

成長した二人は、幼い頃に助けられなかった命を後悔しており、同じ事を繰り返さない為に、身体を張る事にした。
その結果とは?

まさかあの人物がそういう者とは気づかなかったし、そういう結末を迎えるとは思いもつかなかったです。
確かに、二人が望んでいた諸悪の根源を断つという願いは叶いましたが、それにしても・・・ねえ。
だからといって、ハッピーエンドになればご都合主義と思ってしまうのかもしれず、読者は勝手ですね。
ごめんなさい。

あと、この物語をジャンル分けするならSFだと思うのですが、現在も、SFというと拒否感を持つ方々が多いのでしょうか?
別に、ジャンル分けをしたいわけではないのですが、気になりまして。

で、全体としては、とても面白く読めたので、お薦めします。
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『もういちどベートーヴェン』中山七里

2019-06-12 19:49:18 | 読書感想
2006年4月。
天生高春は、三浪して司法試験に合格。
検察官を目指すために司法研修所に入り、そこで司法試験にトップで合格した岬洋介と出会う。

偶然にも、同じクラスの同じグループとなった天生と岬。
天才肌で観察眼も鋭いが、ある殺人事件の被疑者にこだわり、単独行動しようとする岬から目が離せない天生は、お目付け役として付いて回るうち、彼の本音を知ってしまう。

果たして、その殺人事件の真相と、岬の将来の選択とは?

中山さんのデビュー作から登場している岬洋介が、ピアニストになる前の事件です。
天は二物を与えないと言うけれど、こう云う事もよくありそうです。

あと、この物語に出てくるベートーヴェンの「交響曲第6番 田園」カルロス・クライバー指揮のCDを探してみたのですが、どうも、廃盤らしいです。良くてもメーカー品切れかな?
キングインターナショナルさんのインターネット通販でも扱っていませんでした。
中古を探すしか、無いかな?
早速、探したご近所の中古屋さんには無かったし、遠出をした時にでも、探してみます。
単純に、「田園」のCDは持っているのですが、どう違うのか気になりまして。

それ抜きにしても、とても面白い作品ですので、お薦めします。
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『夢の迷い路』西澤保彦

2019-06-10 19:52:26 | 読書感想
私立〈迫扇学園〉の高等部に進級したばかりの柚木崎渓は、二学期のある日、それまでクラスメイトとしか認識していなかった日柳永美に惚れてしまった。
なぜか、彼女がハリイ・ケメルマンの『九マイルは遠すぎる』を読んでいる姿を見て、恋に落ちたのだ。

『さよならは明日の約束』に続く、この二人を主人公にした連作短編集は、前作のエピソードの中ほどに挟まれるような時系列にあります。
何となく覚えてはいますが、いまいち記憶があやふやなので、読み直した方がいいかもしれません。

そして今回ですが、表題作が私の一番の好みでした。
永美の祖母の想い出に渓がからみ、亡き祖父にも影響を与える事になったとは、何とも不思議なご縁だと思います。

前作と併せて、お薦めします。
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『推理は空から舞い降りる 浪速国際空港へようこそ』喜多喜久

2019-06-07 19:58:15 | 読書感想
主人公は、藤宮つばさ。
航空管制官だった叔母に憧れ、同職に就いたという新米管制官である。

物語は、4つの謎と、叔母から与えられた宿題への答探しから成る。

パイロットのアクシデントからギアダウン出来ていないにもかかわらず、つばさが気づかずに着陸の許可を出したところを、危ういところでゴ―アラウンドの指示を出してくれた人物もいれば、ペットを空港敷地内に捨てて、人命を危険にさらすという自覚の無い人物もいます。

そんな中、多くの空港関係者が協力して、様々なトラブルを未然に防ごうとし、起きても解決の努力を惜しまない、そんな姿が描かれています。
そして何よりも、大きな権力によってつばさが潰されそうになった時に、それから助けようと集まる仲間たちの姿が、とても素晴らしく表現されていました。
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