興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

ブラックデー

2010-04-14 | 韓国文化垣間見

짜장면  チャジャンミョン

韓国風ジャージャー麺です。

4月14日は、韓国ではブラックデーといってバレンタインデーとホワイトデーに縁のなかった人が、この真っ黒なジャージャー面を食べる日なのだそうです。

縁のなかったわたしは、新大久保のコリアタウンに行って、実際に食べてきました。
JR新大久保駅から、大久保通りを東へ歩いて3分のデバク飯店です。



実は、昨年8月にこの店に来て、このジャージャー麺を食べたのですが、初めての韓国ジャージャー麺体験で興奮し、写真撮るのを忘れてしまったのです。

今日は、そのリベンジ撮影を兼ねていました。

ゆでた麺の上に黒い餡(あん) がかかった韓国風ジャージャー麺。
餡は黒味噌をベースに細かくきざんだタマネギ、キャベツなどの野菜と、やはり細かくきざんだ豚肉少々を炒めたもののようです。

とても甘い味が出ているのは、タマネギの甘みだと思われました。

店員さんに聞いてみると、ここではブラックデーだからといって、例年特に若い客が増えることはないそうです。
日本では定着していない習慣なのですね。

わたしは来年もまた来ることでしょう。

http://blog.goo.ne.jp/kyusan2/e/ef68bdafdc2101c1bf86908dc3172750


韓国映画「牛の鈴音」

2009-12-26 | 韓国文化垣間見

銀座シネパトス1で映画 「牛の鈴音」 を観てきました。
韓国で300万人が泣いたドキュメンタリー映画とのことです。

内容は老農夫の老いた牛との仕事ぶり、日々の暮らしをひたすら追っただけのものですが、働くとは何か、生きるとは何かを真正面から問いかけてきます。
終盤、涙をこらえることができませんでした。
http://cine.co.jp/ushinosuzuoto/trailer.html








銀座歳末景。






こちらは池袋東口。 なぜか消防自動車が来ていました。









ヤマダ電機LABI池袋店(旧池袋三越)7階の韓国料理KollaBoで友人たちに会いました。
わたしにとっては今年最後の忘年会です。

韓国の人間国宝がつくったという生マッコリがとても美味でした。


冬のソウル旅行

2009-12-07 | 韓国文化垣間見

3日から4日間、友人たちと、キリッと空気の冷たい厳寒のソウルに行ってきました。

韓国の美と文化の殿堂国立中央博物館から下町往十里(ワンシムニ) の居酒屋まで、広くしかも深くソウルを楽しんできました。

上の写真はソウル市北部に位置する北村(プクチョン) 地区の瓦屋根の町。 ここでは建物を修復しつつ古いソウルの景観を保っています。








北村(プクチョン) から安國(アングク) 駅に向かう道筋にある小さなトッポッキ(餅の甘辛炒め) の店(屋台風)

看板には 「私(店主) が小さい頃食べた昔のトッポッキ」 とあります。
左側の入り口をちょっとのぞいてみると、看板の写真の30年後のおばさんがいました。
(目の辺り、顎のはった辺りがそのままです)

会釈すると笑顔を返してくれました。









鷲梁津(ノリャンジン) 水産市場のカニ売り場のおねえさん。
写真撮ってもいいかと聞くと、カニを手に持ち、ポーズをとってくれました。

この水産市場では、たくさんのアジュンマ(女性)たちが働いていました。
韓国の女性たちもたくましいですね。







ソウルの繁華街明洞(ミョンドン) の街角でミカンを売っているおにいさん。
もう夕方です。 全部売り切って帰りたいことでしょう。

手製看板にはチェジュ島の柑橘、1万1千ウォン(900円くらい) と書いてあります。
1キロ当たりということでしょうか。








4日目の朝は道路の脇の水溜まりに厚い氷が張っていました。

朝食は、ソウルを流れる韓江(ハンガン) の南の街、江南(カンナム) にある店でチュオタン(どじょう鍋)。
釜で温め、小鉢に盛ってくれます。

ご飯にキムチなどの副菜がついて8千ウォン(650円くらい)。

どじょうは細かくくだいてあって、気になりません。 野菜もたっぷり入って、とてもいい味でした。


秋が 来れば

2009-09-11 | 韓国文化垣間見

♪ 가을이 오면.
   눈부신 아침 햇살에 비친
   그대의 미소가 아름다워요

   눈을 감으면,
   싱그런 바람 가득한
   그대의 맑은 숨결이 향기로와요
   ・ ・・・・・・・・・
                          (詞:イ・ヨンフン)

♪ 秋が 来れば
   まばゆい 朝の光に 映る
   きみの 微笑みが 美しい

   目を とじれば
   清清しい 風のなかに
   きみの 澄んだ息遣いが 馨しい
   ・ ・・・・・・・・・ 
                          (訳:余白)



가을이 오면 (カウリ オミョン・・・秋が 来れば)。

今の季節にぴったりの歌です。
そして、なんて爽やかな歌詞なのでしょう。

韓国ではスタンダードナンバーとして、たくさんの歌手が歌っているようです。


가을이 오면 (曲:イ・ヨンフン/歌:イ・ムンセ)
http://www.youtube.com/watch?v=WDAPcnJJteY











もう、ヒガンバナが咲き始めました。

(上の写真はキバナコスモス & ヒメアカタテハ)


いつも初めてのように

2009-08-10 | 韓国文化垣間見

韓国焼酎 처음 처럼(チョウム チョロム)です。
先日、新大久保のコリアタウンで買ってきました。

처음 처럼 とは、「初めてのように」 という意味です。
늘 처음 처럼 「いつも初めてのように」 という ‘ことわざ’ が韓国にありますが、そこからのネーミングかもしれません。

늘 처음 처럼 いつも初めてのように ・・・・・「何事に対しても最初の胸のトキメキを忘れてはいけないよ」 というメッセージが、この言葉から伝わってきます。
いい言葉ですね。 慣れ親しんだ日々の中にあっても、何であれ初めてのときの感動をときには思い出し、謙虚に過ごしたいものです。


韓国焼酎 처음 처럼(チョウム チョロム)は、甘くて飲みやすいお酒でした。
韓国ドラマで登場人物が焼酎を生(き)で飲んでいるのが分かるような気がします。

マッコリ(アルコール度数6度前後)は、飲んでもなかなか酔いがまわりませんが、アルコール度数20度のこれなら、油断するとズシンと酔っ払いそう・・・。 (ちなみに日本酒は15~16度)

同じ韓国の焼酎チャミスル(참 이슬〈真露〉)と味がどう違うのか、こんどはチャミスルを買ってこよう。


韓国風ジャージャー麺

2009-08-08 | 韓国文化垣間見

新大久保のコリアタウンに、韓国風ジャージャー麺を食べに行ってきました。
「美味しいところがあるよ」
と、韓国通の友人に誘われたからです。

「あっ、あの辛(から)くて真っ赤で、麺の上にのった挽き肉(ひきにく)がつゆの中に落ちて、つゆを全部飲まなきゃ挽き肉が全部食べられないヤツね」
というわたしに、友人たちは怪訝そうな顔を向けました。
「ジャージャー麺につゆはないよ」

わたしは中華の 「坦々面」 と間違えていたようです。(汗)

わたしはようやく思い出しました。食べたことがあります。
麺の上にちょっと辛めの挽き肉味噌炒めがのったつゆ無し麺・・・。


ところが今回食べた韓国風ジャージャー麺は、わたしの食べたことのある中華風ジャージャー麺とは、外見も味もまったく違うものでした。

麺の上に真っ黒い餡(あん)がたっぷりかかっていて、辛いどころか甘さが勝った味でした。
(食べるのに気をとられ写真撮るのを忘れました――残念至極)

この餡も、肉とタマネギなどの野菜を黒味噌で炒めたものだそうです。

初めての味に最初はとまどいましたが、でもなかなか美味しかったです。
韓国ドラマには、このジャージャー麺を食べる場面がよく出てくるのだそうですね。


ジャージャー麺は撮り忘れましたが、お店の入り口は写してきました。(写真上)
山手線新大久保駅から歩いて5分ほどのテバク飯店というお店です。

 

 

 

こちらは韓流館(食品をはじめDVDなどの韓国製品小売)に、コンテナで韓国から商品が着いたところです。

ダンボール箱のハングルを読むと、韓国茶やインスタントラーメンなど食料品が多いようでした。
(この荷降ろし作業、雨の日はどうしているのでしょうか)


今日はハングル模様

2009-06-26 | 韓国文化垣間見

スターバックスコーヒーのタンブラー、韓国バージョン。 先日韓国に行ってきた友人たちのお土産です。

絵柄になっているハングル文字は、1446年にハングル文字が制定、公布されたときの文言のようです。
( 훈민 정음 は漢字で書くと訓民正音、「民に訓<おし>える正しい音」という意味)


マイカップとしてスターバックスのお店にこれを持ち込むと、資源節約に協力したお礼としてコーヒーを20円割り引いてくれるそうです。

ハングル文字模様のタンブラーを差し出したら、ちょっとかっこいいかな?







以下、2009.6.28追記


実際に、スターバックスのお店に行ってきました。

マイタンブラーにドリップコーヒーS(290円-20円=270円)を入れてもらいました。
(大泉学園ゆめりあフェンテ店)


高麗の里(こまのさと) 訪問

2009-04-05 | 韓国文化垣間見

埼玉県西部の日高市に友人たちと行ってきました。
ここは1300年前、高句麗(高麗)からの渡来人たちが住みついた地。 日本のなかの朝鮮文化を探る旅です。

高麗神社(こまじんじゃ)は、JR川越線高麗川駅からタクシーで5分ほどのところにあります。(写真上)

高麗一族の長であった高麗王若光(こまのこきしじゃっこう)を祭神とする神社です。

近づくと、本殿のほうからドーンと太鼓の音が響いてきました。
われわれを歓迎している太鼓・・・ではなく、お宮参りの赤ちゃんにお祓いをするときの太鼓だったようです。 初宮詣の家族連れを何組か見かけました。








こちらは高麗神社から歩いて5分ほどのところにある聖天院(しょうでんいん
高麗王若光の菩提寺として建立された寺院です。

木立を背景に威容をほこる丘の上の本堂。 歴史を感じさせる重厚な山門。 きれいに手入れされた斜面庭園、 そして周囲を彩る今まさに満開の・・・・・美しい景観のお寺でした。

帰りには高麗川駅近くの居酒屋で「高麗鍋 *」を賞味。 古代日朝交流史の一端に触れた一日でした。


*高麗鍋(こまなべ)・・・地場野菜に豚の三枚肉、豆腐、キムチの入ったピリ辛風味の寄せ鍋。 日高市の町興しの一環で開発された


自分から元気を出して

2009-03-12 | 韓国文化垣間見

以前も記事にした韓国ドラマ「私の名前はキム・サムスン」(全16話) を再度観返しました。

ラブコメディと銘打っていますが、笑わせてくれて泣かせてくれる、これはとても面白いドラマです。


今回は、このドラマの最終回で引用している詩をご紹介します。

  사랑하라, 한번도 상처받지 않은 것처럼
 愛せ、一度も傷つけられていないかのように

という詩です。



主人公のサムスン(キム・ソナ、上の写真の女性)がバス停でバスを待っているときに見つける詩です。

 춤 추라, 아무도 바라보고 있지 않은 것처럼
 사랑하라, 한번도 상처받지 않은 것처럼
 노래하라, 아무도 듣고 있지 않은 것처럼
 일하라, 돈이 필요하지 않은 것처럼
 살라, 오늘이 마지막 날인 것처럼
                                      알프레드 디 수자

 舞え、誰も観ていないかのように
 愛せ、一度も傷つけられていないかのように
 歌え、誰も聴いていないかのように
 働け、お金が要らないかのように
 生きよ、今日が最後の日であるかのように
                 アルフレッド・D・スーザ(訳:余白)


誰かが何かをしてくれないと嘆く人生より、自分で元気を出し、自分から愛してゆく人生を歩みたい、そんな気持ちにさせてくれる詩です。



この詩を味わって、わたしもワンフレーズつけ加えたくなりました。

 微笑め、困難な時に直面していないかのように
 미소 지으라, 어려운 때를 당하고 있지 않은 것처럼(訳:여백)

とても、とても難しいことだとは思いますが・・・。

http://www.youtube.com/watch?v=Ctq2HVbZgkI 
          ↑
OSTより Inside My Heart 歌:キム・ジョンウン


ホロヴィッツを愛するピアノ教師

2009-02-18 | 韓国文化垣間見

韓国映画「私のちいさなピアニスト」をレンタルDVDで観ました。
とても感動的な映画でした。

・・・プロのピアノ演奏家を目指しながらも果たせないでいる女性ジス(オム・ジョンファ)は、ソウルの下町にピアノ教室を開いた。
ジスはその町で、絶対音感を持つ7歳の少年キョンミン(シン・ウィジェ)と出会う。

キョンミンは4つのときに母親を交通事故で亡くし、心に傷を負っていた。 祖母と二人暮らし、街中でいたずらばかりしている孤独な問題少年だった。

キョンミンはジスの教室にピアノを習いに来ていたわけではない。 ひょんなことからジスはキョンミンの天分を知り、ピアノを教え始める。 やがて・・・。
http://www.cqn.co.jp/mylittlepianist/



俳優陣の少し大げさな演技、やや強引なストーリー設定は気になりましたが、後半のジスとキョンミンの別れの場面、ラストの思わぬ形での再会シーン(ネタばれになるので詳しく書きません)には嗚咽をこらえることができませんでした。

「おばあちゃんの家」「マラソン」などの人情の機微をついた韓国映画の一つの路線につながる作品といっていいでしょう。

(原題「호로비츠 위하여」<ホロヴィッツのために>


両班(ヤンバン)の杯

2009-01-14 | 韓国文化垣間見

韓国ドラマ 「ファン・ジニ」 のなかで、両班(ヤンバン=朝鮮王朝時代の貴族階級) たちは酒宴のとき、上の写真にあるような杯を使っていました。

写真の杯は十年以上前に、知人から旅の土産にもらったものです。
その旅が韓国行きだったかどうか忘れたので()、韓国の焼き物かどうかわからないのですが、どことなく韓国風です。


先日、新宿の大久保コリアタウンでマッコリ(韓国風に発音するとマッコルリになる=韓国風どぶろく) を買ってきたので、キムチとともに両班になった気分でいただきました。

できればファン・ジニ(朝鮮時代に実在した美しく才能豊かな名妓) を侍らせて飲みたかったけど・・・。

http://blog.goo.ne.jp/kyusan2/e/bc1d7336d045b9977d2b2c78e52e3f95

*以下 09.1.15 追記
今まで気がつきませんでしたが、杯の下部を見ると「海剛」の銘がありました。ネットで調べてみると、韓国青磁のようです。


許されぬ恋

2008-12-17 | 韓国文化垣間見

韓国の連続テレビドラマ 「ファン・ジニ 全24話」 を友だちから借りたDVDで見ました。
とてもおもしろかったです。

時代は16世紀朝鮮王朝。才女で歌舞技芸にすぐれ、漢詩にも長けて、こぼれんばかりに美しかったといわれる伝説の妓生(キーセン)、ファン・ジニ(黄眞伊)の物語です。

時代設定と主人公のキャラクター(才色兼備)は、同じ韓国ドラマ 「チャングムの誓い」 と同じですが、テイスト(ドラマの雰囲気)は 「冬のソナタ」 に近いと、わたしは思いました。
大恋愛がベースにあるからです。

しかも身分制度の壁があって、いささかもどかしい展開(・・・「冬のソナタ」は記憶喪失と恋敵の壁)。

ともあれ、ファン・ジニを演じた韓国女優ハ・ジウォン(写真)がいい演技をしていました。

「ファン・ジニ」は今NHK総合テレビで放映中。毎週土曜日夜11時10分から。
20日(土)で第10話です。 *20日のみ11時40分から。
第11話は1月10日(土) 11時10分~ 

両班(ヤンバン・貴族階級)で、王の信頼も厚い高官キム・ジョンハンとの出会いがこれからですから、まだ十分間に合いますよ。

http://www3.nhk.or.jp/kaigai/hwangjiny_gtv/index.html


ソウルの水産市場

2008-10-19 | 韓国文化垣間見
韓国に行ってきました。
繁華街を歩いたほか、景福宮(キョンボックン)など王朝時代の王宮の数々を見物。
西大門刑務所博物館で日朝史の影の部分を見、貞洞(チョンドン)劇場で韓国の伝統芸能を楽しんできました。

さらに地元の人たちしか入らない食堂や居酒屋にも行き、ディープなソウルの今を味わってきました。
夜遅くまで女性も含めた若者たちが大いに飲み、食べ、大声で語り合っているのが印象的でした。


写真は鷲梁津水産市場(ノリャンジンスサンシジャン)。
いわばソウルの築地市場です。

その大きさにびっくり。
韓国中の魚介類が集まってくるのだそうです。

韓国は今景気が落ち込んでいるとのことですが、ここや若者たちの元気さを見るとそれがあまり感じられません。

「冬ソナ」ユジンのうなずき方

2006-10-25 | 韓国文化垣間見
 今話題の韓国ドラマ「冬のソナタ」のヒロイン、ユジンは、うなずき方が魅力的である。彼女はうなずくとき、首をたてに数回ふる。
 「チュンサンて人は、そんなにぼくと似てるの?」
と相手役のミニヨンが聞くと、ユジンは口を開く代わりにまずうなずく。清楚でかわいらしいその顔を、5回ほどかるく上下させる。そして、
「ええ、錯覚したくなるくらい。(あなたを)チュンサンだって思い込みたかったこと、そう信じたかったこと、何回もありました」
と答えるのである。
 このドラマは、全体にゆったりしたテンポで進行するので、ユジンのうなずきはそのテンポに合った演技、または監督の演出だったのかもしれない。実際、ミニヨンも、他の出演者も、このようなうなずき方をすることがある。

 わたしは日頃、こういうゆったりしたうなずき方をあまり見ないように思う。
 人々は、相手の話を肯定するより先に、「て言うかあ」とか、「いや、それはさあ」とか、「でもねえ……」などと、異を唱えがちである。
 自分を主張するのに急で、ときには相手の話をさえぎってでも思いついたことを口にする。口にしないまでも、相手の話の切れ間をうかがって、うなずくどころでない。
 相手の話がとぎれると、ラーメンをすすりながらでも話をする器用な人もいる。

 間髪を入れぬウイットに富んだ受け答えは、人に才気を感じさせる。交渉事などでは、いちいちうなずいていられない場面もあろう。しかし、日常の会話においては、誰しも自分の話をじっくり聞いてほしいのだと思う。言わんとするところをしっかりと受けとめて、うなずいてほしいのだと思う。
 これは、興が乗るとしゃべりすぎる自分への戒めでもある。

 ところで、わたしには、ユジンのうなずき方を見ていて、一つの問題意識がめばえた。
 このうなずき方はユジン個人のくせや「冬ソナ」出演陣の演技ではなく、韓国人一般の肯定のしぐさなのではないだろうか、という問題意識だ。

 しぐさには、その国の人々に特有のものがある。例えば、首をよこにふるのは日本では否定または拒否の表現であるが、映画などを見ると、欧米では首をよこにふりながら、「アイ・ラブ・ユー」と言ったりする。

「ユジンうなずき」は韓国の人々に広く見られるしぐさなのかどうか、韓国の人も、「て言うかあ……」と言うのかどうか、ちょっと興味がある。
 これを究明するには、やはり現地に行って街の人々を直接観察するしかない。機会があれば「冬ソナ」ツアーにでも乗って、この国を訪れてみたい。
 ついでに本場の焼肉を賞味してこよう。

2004.8.7
(2006.10.25 写真追加)